【ストーリー】
美貌と色仕掛けで歴代王を操る妖女ミシルは、チンピョン王の正妃マヤ夫人を拉致して亡き者にしようとするが失敗に終わる。一命を取り留めたマヤ夫人は双子の姉妹を出産するが「双子を産むと王族の男子が絶える」との言い伝えにより、双子の妹のトンマンは侍女のソファに託される。ソファに娘として育てられたトンマンは好奇心旺盛でたくましい少女に成長する。一方、美しく聡明に育った双子の姉チョンミョンはミシルが権力を増大する中で慎ましい行動に徹していたが、秘かに反撃の機会を狙っていた。その後、二人の王女は運命に導かれるように出会う。妹と知らぬままトンマンに未知の可能性を感じたチョンミョンは花郎になるよう命じ、信頼する花郎のリーダー、キム・ユシンに託す。やがて自分が王女だと知ったトンマンは、さまざまな苦難を乗り越えて新羅初の女王の座に就くと、ユシンとともに三国統一の夢の実現に乗り出す。
目次
第31話〜第35話
【第31話】「国仙の帰還」
ミシルの元を逃げ出したソファはムンノに助けられ、トンマンと再会を果たす。ミシルが捨てた息子ピダムを育ててきたムンノは、その当時、ある使命感に燃えていた。チンジ王の血を引くピダムを、トンマン王女の夫にし、王座に就かせたいと考えていたのだった。しかし、ソファは赤ん坊のトンマンを連れ砂漠に逃げてしまった。そして二十数年の時が経ち、ムンノが宮廷に戻る。
【第32話】「比才」
風月主を選ぶ比才がムンノの主管の下、スタートする。3回戦のうち、まずはポジョンがリード。2つ目は、“新羅”が持つ3つの意味を調べよというものだった。「兵力増強」「新興勢力の育成」は周知の事実だったが、3つ目の意味に誰もが頭を悩ます。国史の改ざんを隠したいミシルは、ポジョンに2つ目の比才は放棄するよう命じる。
【第33話】「三韓統一の夢」
トンマンとユシンは新羅の3つ目の意味「三韓統一」を探り当てる。ムンノに3つ目の意味を問われる花郎たちの中で、ユシンだけが答えられるが、「三韓統一」はあえて明かさなかった。しかし、ユシンは比才の2問目を解いたと認められる。トンマンは自分が王になり、「三韓統一」の大業をいつか成し遂げてみせるとムンノに宣言する。
【第34話】「不正」
ムンノの弟子として比才に参加させろと強気な態度をとるピダム。ユシンを風月主にさせたい一心だった。ムンノは予期せぬ出来事に驚くが、弟子として認めざるを得なかった。ユシンはアルチョンと、ピダムはポジョンと準決勝を戦う。同じ頃、チョンミョンの息子、チュンチュが宮廷に向かっていた。
【第35話】「勝負の行方」
比才の決勝戦で、ピダムがわざとユシンに負けようとしていることを知ったチルスクは、ムンノに審議を求める。その結果、ピダムは脱落となり、ユシンはチルスクと再戦することに。満身創痍のユシンだったが、最後まで諦めず、闘志を見せつける。一方、トンマンはチュンチュとの初対面に喜びを隠せないが、チュンチュはつれなくて…。
第36話〜第40話
【第36話】「ユシンの決断」
ユシンが風月主になることを阻止したいミシルは、ユシンと復耶会のつながりを指摘する。その疑いを晴らしたいなら、復耶会の首長の首を取って来いという。復耶会との同盟を裏切り、伽耶民を捨てるわけにはいかないユシンは悩んでいた。そんな中、トンマンはユシンに対する抑えきれない気持ちをピダムに明かしてしまう。
【第37話】「ムンノの最期」
ミシルは自分の孫娘との婚姻をユシンに提案。ユシンは伽耶民を守るため、それを承諾する。そんなユシンの姿を見たムンノは、ユシンこそ三韓地勢を手にし、三韓統一の大業を成し遂げられる者だと確信。三韓地勢の完成を急ごうとするムンノ。ピダムはムンノの考えに反発し、怒りに任せ、師匠に剣を向けてしまう。
【第38話】「穀物騒動」
ムンノの遺言通り花郎となったピダムは、ムンノの仇討ちをしようと、裏切り者ヨムジョンの賭博場へ。そこで三韓地勢を折り紙にしているチュンチュを目にする。調子のいいヨムジョンは自分を生かし、チュンチュを王に擁立しようとピダムに持ちかける。そんな時、街では貴族が穀物を買い占め、価格が高騰、民が苦しんでいた。
【第39話】「民の暴動」
穀物の高騰を仕掛け、私服を肥やそうとする貴族たち。彼らを懲らしめるため、軍糧米を市場に流すというトンマンの作戦は見事に成功。トンマンは儲けたお金を 使い、民に頑丈な農具を与え、自作農を増やしたいと考えていた。しかし、大損した貴族たちは民に収穫量のすべてを納めさせようとする。民の怒りは頂点に達し、ついに暴動が!
【第40話】「女王宣言」
安康城の村長を処刑してしまったトンマンは、手の震えが止まらなかった。ピダムはそんなトンマンを気遣う。同じ頃、心臓病を患う陛下の容体が悪化し、トンマンの婿探しが始まる。その婿を副君として王位継承させようというのだ。しかし、トンマンは結婚せずに、自らが新羅の王になることを公表。ミシルはその言葉に動揺する。
第41話〜第45話
【第41話】「不可解な行動」
ミシルと共に和白会議に出席したチュンチュは、骨品制は野蛮な制度で、自らが副君になると宣言。周囲に緊張が走るが、トンマンは自分とチュンチュが争うことはミシルの思う壺と考え、最悪の場合は王位を諦めると陛下に伝える。一方、ミシル陣営では、チュンチュの結婚相手を巡り、セジョンとソルォンが内紛を始めていた。
【第42話】「眠れる獅子、覚醒す」
チュンチュはソルォンの家からポリャンをさらい、そのまま電撃結婚。これにより、セジョンとソルォンがついに激突する。すべてチュンチュの思惑通りで、彼はミシルを利用して、貴族の分裂を企んでいたのだ。そんな中、トンマンとチュンチュの言葉に衝撃を受けたミシルは清遊に出かけ、ある決意を固めていた。
【第43話】「私が女王になる」
私が女王になる――ミシルの言葉に誰もが驚く。しかし、トンマンは冷静だった。ミシルの勢力を孤立させようと、大貴族だけ増税する租税案を考え、一緒にミシルを倒そうとチュンチュを説得する。心を決めかねていたチュンチュだったが、祖父のチンジや父親のヨンス、母親のチョンミョンも自分が殺したとミシルから聞かされ、トンマンと組むことに。
【第44話】「それぞれの思惑」
和白会議を多数決制にするよう発議した案件は、否決に終わった。しかし、トンマンの狙いは貴族たちに和白会議の無用さを知らしめることだった。王位を狙い動き始めたミシルは、ソヒョンとヨンチュンを和白会議に参加できないよう計らい、トンマンを政務から退かせようと目論む。そこに、ユシンが花郎を率いて乗り込んでくるが…。
【第45話】「クーデター」
乱闘の中、セジョンが何者かに刺された。ユシンたちが罪を着せられ、和白会議に武装乱入した反乱者として、逮捕寸前の大ピンチ。ミシルはさらに陛下も軟禁し、玉璽(王印)を血眼になって探す。間一髪、ソファが持ち出すが、チルスクに奪われてしまう。ミシルは玉璽を使い、トンマンを反乱の首謀者に仕立て、逮捕令を下す。
第46話〜第50話
【第46話】「恐怖政治」
ピダムの活躍により、トンマンとチュンチュは宮殿の外へ。宮殿内では、ユシン、アルチョンらが激しい拷問に耐えていた。ミシルは衛国府(ウィグップ)という最高機関を作り、新羅を掌握することに成功。奪った玉璽を使い、陛下の全ての権限を自分が委任すると臣下たちに宣告、逆らう者は死刑と強硬姿勢に出ていた。
【第47話】「ソファの死」
ウォリャはユシンを救出し、砦へ戻る。しかし、砦はチルスクに包囲されていた。トンマンのおとり役になったソファは、チルスクの手によって殺されてしまう。「これ以上、犠牲者を出したくない」と心に誓ったトンマンは、ミシルに最終決戦を挑むことに。そして唐から使臣団が到着したときを狙って、「陛下を救え」とビラをまく。
【第48話】「公開尋問」
捨て身の覚悟で宮殿に独り乗り込んだトンマンは、自分の潔白を証明するため、ミシルに公開尋問を要求。あっさりと要求を受け入れるミシル、しかしその裏ではトンマン暗殺と、貴族たちの私兵を接収することを目論んでいた。宮殿の外では、ユシンやチュンチュが花郎と貴族を味方につけようと奔走。やがて運命の日がやって来た。
【第49話】「逃亡」
ミシルの放った矢はトンマンを直撃するが、ソヨプ刀のおかげで命拾いをする。敗北を悟ったミシルは難攻不落の大耶(てや)城へ避難し、反撃のチャンスを狙う。トンマンは内戦に備え宮殿内の統制を試みるが、ミシルの存在の大きさを思い知るのだった。最後の手段として、ミシルを殺せというチヌン帝の勅書を使おうとするが…。
【第50話】「ミシルの最後」
ピダムが勅書を隠したことでトンマンは切り札を失うが、大耶城の生命線である川に毒をまくという噂を流し、降伏させようと思いつく。何とか内戦を避けたいトンマンはミシルとの和解を望むが、ミシルは応じなかった。内戦の危機に乗じて、百済が新羅に侵入。ミシルは悲痛な涙を滲ませながら、新羅を守ろうと、自ら命を絶つのだった。
第51話〜第55話
【第51話】「女王誕生」
「ピダムに自分の遺志を継がせて王にせよ」という言葉をソルォンに残し、自決したミシル。トンマンは、ピダムがミシルの息子だと知り驚愕、親に捨てられたという自分と同じ境遇の彼に同情を寄せる。チルスクはミシルの命令に背き、最後の乱を起こす。宮殿では陛下が崩御し、ついにトンマンが即位、新羅初の女王が誕生した。
【第52話】「新たな敵」
トンマンはピダムに司量部の地位と任務を与え、ソルォンらミシル派の残党を統制させることに。その目的は、ユシンとピダム、お互いの勢力をけん制させることだった。そんな中、ユシンは次々と戦線を勝ち抜き、勢力を拡大。ユシンを煙たく思うピダムは司量部令の地位を利用し、復耶会とユシンの関係を暴こうとする。
【第53話】「仕掛けられた罠」
ピダムから復耶会の残存を知らされたトンマンは、ユシンに伽耶を捨てろと言う。タイミングの悪いことに、復耶会の首謀者として投獄されていたウォルヤが脱走。ピダムに詰め寄られたトンマンは、ユシンへの取り調べを承諾せざるを得なくなる。ピダムはユシンをわざと宮外に移送し、復耶会に救出させ、彼を国賊にしようと画策する。
【第54話】「極秘任務」
自ら出頭してきたユシンに厚い信頼を寄せるトンマンだったが、復耶会征伐を拒否したため、島流しの刑を言い渡す。しかし、それはユシンに極秘任務を与えるためだった。その任務とは百済に潜入し、敵を偵察すること。敵陣に忍び込んだユシンは、百済軍が大耶城を攻めようとしていることを知り、作戦図を持ち出そうとするが…。
【第55話】「百済進軍」
間者として追補されたユシンを救うため、トンマンは「密命を下した」と公表。ユシンが持ち帰った情報を基に、百済の間者を捜すが、発見できなかった。それでもユシンを信じるトンマンにピダムは自分の思いをぶつけるが、トンマンは孤独でも王として生きる道を選ぶ。ユシンを消そうとするピダム。だがその時、間者によって城門が開かれ、大耶城が陥落寸前の危機に!
第56話〜第62話
【第56話】「それぞれの決断」
ユシンを助けたいトンマンは、ウォルヤに会い、チュンチュの下で新羅人として生きてくれと提案する。その提案に揺れるウォルヤ。一方、ソルォンがユシン軍を率いて出陣するも、百済軍の圧倒的な強さの前に大敗を喫す。ミシルの遺言をピダムに伝え、この世を去る。トンマンは新羅を守るため、ある決断を下す。
【第57話】「愛と忠誠」
自分を救うために命懸けでウォルヤを説得してくれたトンマンに、ユシンは改めて忠誠を誓い、戦場で全身全霊を尽くす。その頃、トンマンはピダムへの想いで揺れていた。王になっても一人の女性として見続けてくれるピダム。トンマンはそんな彼を信じ、上大等の地位を授け、ユシンもピダムも自分の側に置こうと決める。
【第58話】「婚姻」
トンマンは、ピダムがいずれ王座を狙うのではないかと不安を抱く。それを察したピダムは、彼女の死後、政務から退くと誓うのだった。ピダムの真心を信じつつも、彼が裏切った場合は殺せという勅書をチュンチュに残す。そしてピダムとの婚姻を発表。同じ頃、唐の使臣団が到着するが、なぜかトンマンを冒涜。その裏にはミセンらの陰謀があった。
【第59話】「偽りの密書」
ピダムは使臣団に会い、ミセンたちが交わした密書がトンマンの手に渡ったことを知る。彼らが勝手に企んだことだとトンマンに告げ、自分で解決すると誓う。その言葉を信じようとするトンマンに対し、チュンチュはピダムを政敵と位置づけていた。一方、ミセンたちは来るべき時に備え、鉱山で私兵の育成を始める。
【第60話】「熾烈な陰謀」
ピダムを何とか王にしたいミセンたちは、「ピダムが王になる」という予言を捏造する。その犯人捜しを始めたチュンチュだったが、ヨムジョンによって関係者の口は封じられ、しかも流れ矢に当たって負傷してしまう。トンマンはこれを機に、ミシルの残党を捕まえようと決意。しかし貴族たちは鉱山に身を隠し、反乱の準備を進めていた。
【第61話】「誤解」
ヨムジョンの策略にまんまとハマったピダム。自分の命を狙ったのはトンマンだと思い込み、王座に就くことを決断、反乱軍と合流する。トンマンは「何があっても信じて待て」という手紙をピダムに渡そうとするが、時すでに遅く、その思いは届かなかった。トンマンはピダムを国賊と認定し、殺害せよとの勅書を出す。
【第62話】「終わりの始まり」
トンマンとピダムの全面戦争が始まった。しかし、ピダムはヨムジョンの策略に気付き、自責の念にかられる。やがてユシンとアルチョンらはピダム軍を制圧。心身ともにボロボロになったピダムは「トンマン…」と言い残して息絶える。トンマンの病状も悪化、ユシンらに三韓統一の夢を託し、この世を去るのだった。
●キャスト
トンマン女王:イ・ヨウォン
チョンミョン王女:パク・イェジン
キム・ユシン:オム・テウン
ミシル:コ・ヒョンジョン
他
●スタッフ
演出:パク・ホンギュン「ニューハート」/キム・グンホン「朱蒙」
脚本:キム・ヨンヒョン「宮廷女官~チャングムの誓い」/パク・サンヨン「JSA(共同警備区域)」
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