今回はヤマハ発動機で開催された、バイクプラモ展示会に密着。1/1の実車データをもとにゼロから作成したフルスクラッチの「YZF-R1」や「週刊デアゴスティーニ」の「YZR-M1」をフルコンプリートし、さらにひと手間加えたモデルを紹介します。
目次
ヤマハ社員が手がけた1/6 YAMAHA YZF-R1バイク
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スズキの二輪エンジニア→ヤマハ発動機→日野自動車の技術担当副COOなど異色の経歴の持ち主である脇村誠さん
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フルスクラッチYZF-R1のメイン製作者である高良幸司さん
2023年10月14日に静岡県磐田市のヤマハ発動機コミュニケーションプラザで、バイクプラモ展示会「磐田GP2023」が開催されました。
数多くのこだわりの模型からとくに注目度が高かったのが、ヤマハ発動機の有志が集まって設立された「ヤマハモデラーズクラブ」が制作した「YAMAHA YZF-R1」です。
今回のモデルはヤマハのフラッグシップモデルである、YZF-R1を鈴鹿8耐のファクトリーマシン仕様として制作されました。スケールは1/6で約32cmの特大サイズになります。
YAMAHA YZF-R1バイクはどんな特徴がある?
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すべてのパーツをゼロから製作したフルスクラッチモデルのYZF-R1
ヤマハモデラーズクラブのYZF-R1最大の特徴は、キットを制作したものではなく、実車から3Dデータを起こしてゼロから製作したフルスクラッチモデルになります。製作には4ヵ月ほどの期間を要し、休日返上で取り掛かったようです。
再現度は非常に高く、ヘッドライトの点灯も忠実に表現。耐久レース仕様はヘッドライトが小さく、模型だと難易度はかなり高いですが、取り回しも秀逸で違和感がありません。
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限られたスペースのなかでもヘッドライトが点灯する本格派
鈴鹿8時間耐久で優勝したライダーのサインも
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台座にはお墨付きをいただいた優勝ライダーのサインが
今回の車両は鈴鹿8時間耐久レースの優勝車両ということもあって、台座にはライダーの直筆サインが入っています。ライダーからは完成度の高さに「記念に欲しい!」という声もあったようです。
ちなみに製作されたYZF-R1は、ヤマハコミュニケーションプラザのライブラリーに常設されています。
「週間YAMAHA YZR-M1 バレンティーノ・ロッシ モデル」
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2年がかりでYZR-M1を製作した湯浅知巳さんと永山敏郎さん
ほかにもガチ勢と呼ぶに相応しい2人のモデラーを紹介します。双方とも「週刊デアゴスティーニ」から発売されていた、2016年型「YZR-M1(ロッシモデル)」の1/4スケールモデルを制作。完成すると全長54.0cm×全幅18.0cm×全高29.6cmの特大スケールになります。
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湯浅 知巳さんのYZR-M1
1人目のモデラーは湯浅 知巳さんで、こだわりは普段目に見えないところまで手を加えていることです。
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組み立て前に再塗装されたこだわりのエンジン
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カウルの裏側にカーボン調ステッカーを貼るほどの徹底ぶり
エンジンは組み立て前に再塗装し、カウルの裏側もカーボン調のステッカーを貼ることで本物らしさを追求しています。2人目のモデラーは永山 敏郎さんで、こだわりは緻密な筆塗り塗装です。
筆で塗装することで色の濃淡が演出でき、パーツの重量感が再現されています。
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手間を惜しまず、あえて筆で塗装することで本物に近い素材の質感を演出
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一般的に筆の塗装は色ムラが起きやすいですが、対処法としてエナメル塗料を仕様。エナメル塗料の乾燥には4週間ほどかかりますが、優れた発色が特徴です。
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総額18万円は2年間楽しめる趣味としては「むしろ安い」と話す脇村さんと高良さん
週刊デアゴスティーニのYZR-M1は毎週創刊で、創刊数は2年間で92部、総額18万円の大人の趣味といえるでしょう。
※この記事の掲載内容は更新当時の情報です。
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