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未来少年コナン
宮崎メカ模型クラブの展示会で、メカと同じくらい観客を釘付けにしているのが、劇中のシーンを完璧に切り取ったフィギュアたちです。それらを手がけるのが、造形の魔術師こと脳味噌晃さん。最新のデジタル技術ではなく、蝋(ワックス)を削り出すという究極のアナログ手法で、ジブリキャラクターに命を吹き込んでいます。
一体どんな魔法を使ったのか聞いたら、今の時代ではコンプライアンス的にNGなものまで手がけていたりはんだごてを使って作ったり、かなり工夫しながら楽しく作ったなんて裏話をたっぷり聞かせてくれました。
魔法のマシンの正体は焼き入れしたスチール棒だった
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フライングマシン
会場でひときわ観客の目を疑わせていたのが、宙に浮く「フライングマシン」。支柱が見当たらず、まるで見えない力で浮いているかのような姿に、驚きの声が上がります。
――これ本当に浮いていますよね?
「一生懸命頑張って作ったら浮いたんです。なぜか浮いたんです。何で浮いたんだか(笑)」
冗談めかして笑う脳味噌さんですが、その裏側には緻密な計算と、意外すぎる知識が隠されていました。
「種を明かしてしまうと、硬い棒で浮いているように見せているだけでございます。実は模型の中までしっかり支えているんです。やってみたら意外と重くて垂れてきちゃったんで、軽量化もしています」
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硬い棒
ここで飛び出したのがミニ四駆の知識です。
「ミニ四駆のハードシャフトを作るっていう『ミニ四ファイター』の漫画で得た知識を応用して、スチール棒に焼き入れをしたんです。本当の話ですよ!」
コロコロコミック世代なら誰もが知るあの知識を、まさかジブリメカを浮かせるために使うとは。かつての少年たちの遊びが、最高峰のホビーを支えていました。
「今の時代的にはNG!?」令和に刻む昭和の表現に挑戦
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『未来少年コナン』のシーン
脳味噌さんの作品は、どれも誰もが見たことのある名シーンばかり。しかし、そのチョイスには昭和の良き表現へのこだわりも。
――この『未来少年コナン』のシーン、めちゃくちゃ生き生きとしていますね。
「今の時代的には、全部ダメな表現ですね(笑)。お尻叩かれているやつなんで、縛られているのもダメ。まさに昭和の表現です」
教育的な観点からはNGが出るかもしれないお尻ペンペンのシーンも、脳味噌さんの手にかかれば、作品への愛が溢れる温かい立体作品に。コンプライアンスの壁を越え、観客からは「懐かしい!」「これだよこれ!」と笑顔がこぼれます。
令和では見られない、かつてのお茶の間の風景。のーみそさんはあえてこれらをワックス(蝋)から手作業で削り出しているところに並々ならぬこだわりと愛が伝わってきます。電飾タイムでもお尻が光っており、観客を魅了していました。
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『天空の城ラピュタ』のフィギュア
他には、筋肉をムキッとしてシャツが破れている『天空の城ラピュタ』のフィギュア。この服は蝋ではなくプラ板で作ったそうです。別のフィギュアの炎に見える電飾については、電子科卒業だったので家にあるはんだごてでなんとなく知っていた知識で作ったと語ってくれました。
誰にも気づかれない「村長の背中」をぜひ撮って!
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料理長のグッチ
かのー会長が作った巨大なバラクーダ号に並ぶ、無数のフィギュアたち。それらもほとんどが、脳味噌さんの手によるものです。
――特にお気に入りのフィギュアはありますか?
「料理長のグッチですね。このフォルムが一番上手くできていて気に入っています。あと、いつも結婚式のシーンは注目してもらえるんですけど、この村長が逆を向いて立っているんで、あんまり撮ってもらえないんですよ。今日はぜひ撮っておいてください(笑)」
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サブキャラクター
あえて主役のコナンやラナではなく、画面の隅で背中を向けているようなサブキャラクターに全力を注ぐ。その独特な視点こそが、宮崎メカ模型クラブの作品に深みと笑いを与えているのです。
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結婚式の村長
巨大なバラクーダ号の隅っこで、ひっそりと、しかし完璧なフォルムで佇む村長。細部にまで宿る執念こそ、展示会に訪れた人々が足を止める一番の理由かもしれません。
「ジブリは元々の絵が上手いんで、矛盾なくその通りに作ればそうなるんです」
謙遜しながらも、蝋を削り、はんだごてを握り、時にはミニ四駆の漫画を読み返してまであの世界を再現しようとする脳味噌さん。その手から生み出されるのは、単なる模型ではなく、大人たちが共有できる記憶そのものでした。
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