【タミヤの本音】「こんなの買ってくれるか不安だった」主役じゃないのに大人気!超本格レッカー車のラジコンが男心をくすぐる理由<静岡ホビーショー>

極上ライフ おとなの秘密基地

  • 走るボルボ FH16 レッカートラック

    走るボルボ FH16 レッカートラック

プラモデルやラジコンの世界において、誰もが憧れる主役といえば、世界中を転戦するピカピカのレーシングカーやスーパーカーです。

しかし今、大人のホビー界で凄まじい熱狂を生み出しているのは、高速道路でトラブルを起こした大型車を助ける働く車、レッカー車でした。タミヤのブースに堂々と鎮座する「ボルボ FH16 レッカートラック」。価格もサイズも規格外の超巨大マシンですが、開発したスタッフの口からは、意外にも弱気な開発当時の本音と、それを覆すほどの狂気的なこだわりが語られました。

組み立てるだけでプロのツヤ!「綺麗に塗る自信がない」ファンの救世主に

  • 美しく輝くシルバーのボディ部分

    美しく輝くシルバーのボディ部分

タミヤの大型トラックシリーズの中でも、ひときわ異彩を放つ重厚なシルバーのレッカー車。実は、今回のモデルにはファン待望の大きな進化がありました。

――この金属のような輝き、もの凄い迫力ですね!

「実は、以前発売させていただいた同じレッカートラックは、お客様が自分でボディを塗装するタイプだったんです。でも、やっぱり『こんなに大きくて複雑なボディを、綺麗に塗る自信がないよ』というお声が非常に多かったんですね。

そこで今回は、最初からすべて塗装が施された塗装済みタイプとして発売することにしました。この美しく輝くシルバーのボディ部分は、すべて元々タミヤの工場で塗装をしています。しかも表面には、高級車にも使われるウレタンクリアのトップコート(透明な保護塗装)を吹いてフィニッシュしていますので、購入された方はただ組み立てるだけで、プロ顔負けの最高レベルのツヤと美しい仕上がりが手に入ります」

  • 金属のような輝き

    金属のような輝き

これだけ巨大な模型を、ムラなく、チリ一つ入れずにシルバーで塗装するのは、プロのモデラーでも至難の業です。せっかく高級なキットを買っても、塗装で失敗したらどうしよう……と二の足を踏んでいた大人のファンに向けて、タミヤは工場で最高品質の塗装を済ませておくという極上の手助けを用意しました。組み立てるだけで、ボルボの持つ渋くヨーロッパライクなイメージ通りの高級トラックが完成します。

アルミと鉄の重量感!あえてピカピカに仕上げた金属パーツの誘惑

  • 牽引できる

    牽引できる

単に見た目が美しいだけではありません。このラジコンが超本格派と呼ばれる理由は、そのパーツの素材にありました。

――後ろ側のレッカー部分のメカニズム、細かすぎて目がクラクラしそうです。

「本物のレッカー車を日本の運用会社さんなどに何度も取材させていただいて、迫力ある造形をそのまま形にしました。

実はこのラジコン、他の大型ラジコン(トレーラーやトラックなど)を後ろに引っかけて実際に走行(牽引)することができるんです。本物の車同様、駆動系が壊れた場合を想定して前側からも後ろ側からも引っ張れます。

ラジコンとはいえかなりの重量物を引っ張ることになりますから、とにかく全体の強度と剛性が重要でした。そのため、後ろ側のアーム部分はほとんどアルミと鉄の金属で作っています。内部のギヤボックスも金属製で、めちゃくちゃ丈夫です(駆動させるモーターを金属製のギヤボックスに内蔵)。

本物のパーツはここまでピカピカしていないんですが、せっかく金属素材を使うので、少しメタル感を出して仕上げました。『高いお買い物をしたよ』というお客様に、しっかり納得して満足してもらえるような所有感を意識しています(笑)」

  • メタルパーツの輝き

    メタルパーツの輝き

一般的なラジコンは軽くて割れにくいプラスチックが多用されますが、このレッカートラックは別格。プラスチックでは、他の巨大なトラックを引っ張った際にアームがバキッと折れてしまいます。そのため、ほぼすべての主要構造をアルミや鉄といった本物の金属で製造。アームが駆動して車体を持ち上げる力強さや、手にしたときのズッシリとした重さは、まさに本物の重機そのものです。ファンの所有欲を満たすために、あえて磨きをかけたメタルパーツの輝きが、男心をこれでもかと刺激します。

本物同様に牽引可能!遊ぶためにはラジコンが2台必要という大人の贅沢

  • 引っ張る側と引っ張られる側

    引っ張る側と引っ張られる側

最後に、スタッフはこのニッチなマシンを開発した際の、メーカーとしての本音をユーモアたっぷりに漏らしてくれました。

――他の大型トラックを引っ張って走れるなんて、夢のようなギミックですね。

「そうですね、でもこれを本当に実現して遊ぶためには、引っ張る側と引っ張られる側でトラックが2台いるってことになります(笑)。ぜひ2台揃えていただいて……。

正直、このレッカー車の開発をスタートしたときは、僕らも自信がなかったんですよ。『こんなメニアックなもの、本当に誰が買ってくれるのかなぁ』って(世界的に有名な大型トラックであるボルボのイメージはあっても、レッカー車自体がメジャーな存在ではないため)。ちょっと不安になりながら作っていたんですけど、発売してみたら意外にももの凄く好評をいただきまして。

――ある意味、主役の機体じゃないですもんね(笑)

「そうなんです(笑)トラックの王様(キング・オブ・トラック)ではあるかもしれませんが、決してメジャーな車ではないので、お客様が付いてきてくれるか本当にドキドキでした(笑)」

  • 不安を語るタミヤのスタッフ

    不安を語るタミヤのスタッフ

「買ってくれるか不安だった」と笑うタミヤのスタッフですが、その不安を吹き飛ばすほどの大ヒットとなったのは、誰もがやらないニッチな世界を、タミヤが1ミリの妥協もなく本気で作り込んだからに他なりません。これを楽しもうとすれば、自ずと2台の巨大なラジコンを所有することになるという、まさに大人のための究極の贅沢ホビー。

「誰も見向きもしないかもしれない、だけどこれが絶対にかっこいいんだ!」というタミヤのエンジニアたちの職人としての意地と、それに応えた全国の「おとなの秘密基地」の住人たちの熱い絆が垣間見える、最高にロマン溢れる大型トラックでした。

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