【大革命】プラモの概念が崩壊!?老舗メーカーが挑んだプラモ界の常識を覆す「アルミの奇跡」に驚愕<静岡ホビーショー>

極上ライフ おとなの秘密基地

  • アオシマブースのゴジラ展示

    アオシマブースのゴジラ展示

静岡ホビーショーのアオシマ(青島文化教材社)ブース。模型の世界首都とも呼ばれるその場所で、ひときわ熱い視線を集めている展示がありました。

そこで目にしたのは、一瞬「プロが作った特注の一点モノ?」と見紛うほどの、超リアルでド迫力なゴジラの模型。

しかし、スタッフさんの口から飛び出したのは驚きの一言でした。

「これ、普通のプラスチックのプラモデルなんです」

それらは怪獣の咆哮が今にも聞こえてきそうな、圧倒的な情熱が溢れていたところが非常に特徴的でした。制作秘話を聞いてみると、プラモ界の常識をひっくり返す驚きの技術革命と、大人の遊び心がぎっしりと詰まっていたのです。

超リアルな造形に誰もが一瞬で目を奪われる!怪獣プラモの新時代が到来

  • アオシマブースのゴジラ展示

    アオシマブースのゴジラ展示

――ブースに並ぶゴジラたち、ものすごい迫力ですね。プラモデルとは思えないほど、皮膚の質感が本物みたいです。

「一応、昨年から新しいシリーズを始めさせていただきまして。昨年の9月に第一弾の『ゴジラ2023』を発売したのですが、今はちょっとゴジラシリーズをメインに新しい展開をさせていただいているところなんです」

一瞬、マニアが執念で作った超高級なガレージキットかと思うほどの出来栄え。精密な怪獣の造形は、これまでのプラスチック成形の限界を遥かに超えています。

  • ゴジラの顔アップ

    ゴジラの顔アップ

――本当に、皮膚のシワから筋肉の盛り上がりまで生々しいです。

「そうですね。これまで、こういう怪獣クリーチャー系というのは、レジンという特殊な樹脂を使ったガレージキットや完成品フィギュアがメインだったんです。プラスチックを溶かして固める普通のプラモデルでは、この複雑なディテールを再現するのが技術的に難しいという壁があったんですね。だから、これまではあまりプラモデルとして商品化されてこなかったんです」

これまでのプラモの常識では、ツルッとした車や飛行機、ロボットは得意でも、生物のゴツゴツした皮膚をリアルに表現するのは不可能とされてきました。しかし、アオシマはその高い壁に真っ向から挑戦したのです。

技術の進歩が限界を突破!触ると痛いほどのバキバキ背びれにこだわりまくり

  • 迫力の背びれパーツ

    迫力の背びれパーツ

――ゴジラといえば、背中の大きなヒレが象徴的ですよね。この尖り具合、半端じゃないです。

「はい。背びれはめちゃくちゃ尖っています(笑)その尖り方が、プラスチックを固めたときに丸まってぬるい形になってしまわないように、成形も限界までバキバキに尖るようにこだわっているんです。結構、技術の進歩があって、こういう鱗とか細かいディテールが再現できる時代になってきたので、今回ちょっと挑戦して商品化する流れになりました」

アオシマが目指したのは、おもちゃとしての安全性を守りつつも、怪獣としての凶暴さを宿した、触ると痛いほどの尖り。

「ぬるい造形には絶対にしない」という開発陣の執念が、ゴジラの背中に文字通りバキバキな命を吹き込んでいます。

  • 開発中の赤い「デストロイア完全体」

    開発中の赤い「デストロイア完全体」

――オレンジ色に光るバーニングゴジラの隣にある、この真っ赤な大型怪獣は……?

「こちらは先日発表させていただいたものですが、平成ゴジラシリーズ最後のライバル怪獣であるデストロイア完全体です。こちらも今、まさに開発を行っている最中になります。商品化自体は前から発表していたんですが、今回初めて色が付いた状態で展示することができました」

凶悪な角と翼を持つ大怪獣デストロイア。初の着色試作の登場に、ブースを訪れた熱心なファンからもため息が漏れていました。

【大革命】まさに職人たちのプロジェクトX!鉄を捨てて挑んだアルミの奇跡

  • 放電から直彫りへの解説

    放電から直彫りへの解説

――それにしても、なぜ急にここまで細かくリアルな表現ができるようになったんでしょうか?

「実は、プラモデルの元となる金型の作り方を根本から変えたんです。すでに発売している『ゴジラ2023』や『ゴジラ1999』のときは、金型が鉄で作られていました。鉄の塊に電子を飛ばして、パチパチと火花を散らすような放電加工で金型を少しずつ掘っていくんです。これが従来の、プラモデル業界でずっと行われてきた伝統的な作り方でした」

何十年もの間、プラモデル界の絶対的な常識だった鉄の金型×放電加工。しかし、この方法ではゴジラの深い皮膚の溝を掘るには限界がありました。

そこで、創業100年を超える老舗メーカー・アオシマが下した決断は、その常識を根底から覆す大バクチだったのです。

  • 進化したゴジラ2001のランナー(パーツ)

    進化したゴジラ2001のランナー(パーツ)

――伝統の作り方を変えた、と?

「はい。新しく発売する『ゴジラ2001』という商品では、金型の材質を思い切ってアルミに変えました。鉄よりもアルミの方が柔らかいので、すごく加工がしやすいんです。そのアルミの塊に対して、マシニングという最新の超精密機械を使い、超高速で回転するドリルで直接ガリガリと彫り込んでいく方法に変えました」

――ドリルで直接、金型を彫るんですか!?

「そうです。従来の放電加工よりも、ドリルで直接彫る方が、金型の溝を圧倒的に深く、そして鋭く掘ることができるんです。このアルミ金型へのシフトと直彫り技術に成功したことで、今までよりもさらに一段階上の、バキバキで超ディープな皮膚の質感を再現することに成功しました」

日本のプラモ史に刻まれるであろう、職人たちの試行錯誤が生んだアルミの奇跡。

最新のデジタル工作機械を限界まで使いこなしつつ、泥臭い工夫で怪獣の皮膚を表現する。この飽くなき挑戦心が、プラスチックのパーツを本物の怪獣の皮膚へと変貌させているのです。

  • 驚異の皮膚モールドのアップ

    驚異の皮膚モールドのアップ

――このパーツの表面、溝の深さが尋常じゃないですね。

「めちゃくちゃこのスジのところとかを、深く掘ることができるようになりまして。皮膚の表現をそのまま現物に落とし込む、というところの技術が本当に上がってきました」

これまでは、色を塗ったり影をつけたりして、それっぽく見せるしかなかったプラモデル。それが、最新技術によって本物と同じ深さの溝を持つようになり、圧倒的な説得力を手に入れたのです。

プロの領域をみんなの手に!超緻密なモンハンのプラモが誰でも簡単に作れる

  • サプライズ発表された「リオレウス」

    サプライズ発表された「リオレウス」

――そしてこちらの展示、カプコンの『モンスターハンター』じゃないですか!

「あ、そうなんです(笑)今回の会場発表サプライズとして、カプコンさんが昔からゲームでリリースされている『モンスターハンター』の初代から登場しているレジェンド怪獣、『リオレウス』も今回プラモデルとして商品化することになりまして、展示させていただいています」

ゲーム画面からそのまま飛び出してきたかのような、翼の緻密な模様と鋭い爪。あまりの出来栄えに、思わず自分の目を疑いそうになります。

  • リオレウスの翼のアップ

    リオレウスの翼のアップ

――これも普通のプラスチックなんですか?本当にガレージキットにしか見えません。もうどっちでもよくなりますね(笑)

「そう、そうなんです(笑)すでにプラモデル用の設計は終わっていまして、製品と同じパーツ分割で展示しています。やっぱり、これまでのガレージキットって、樹脂がレジンなので、ものすごく重くて、接着や塗装も専門の技術が必要で取り扱いが難しい部分があったんですよね」

――マニアにしか作れない、高嶺の花だったわけですね。

「はい。でも、それをアオシマの技術で普通のプラモデルにすることで、劇的に組み立てやすくなりますし、重さもすごく軽くなります。今まで諦めていたような、たくさんの一般の方、いろんな人にこういうハイクオリティな怪獣模型を手にとって、作る楽しさを味わっていただけたらいいなと思っているんです」

昔は一握りのプロやマニアしか触れられなかった超リアルな怪獣の世界を、最新技術によって、誰でもお茶の間でサクッと組み立てられるように民主化する。

「好き」という気持ちを誰もが形にできるように、限界へ挑み続ける老舗アオシマのサービス精神とものづくりへの愛が、このブースには満ち溢れていました。

子どもの頃、お小遣いを握りしめて作ったプラモデル。あの頃のワクワク感はそのままに、完全に大人向けの大革命へと進化を遂げている現代のホビーシーン。日本の職人たちの技術と執念が詰まった最新キットは、かつて少年だった大人の心を再び熱くさせてくれるはずです。あなたもこの週末、進化したバキバキの模型作りに挑戦して、自分の秘密基地を充実させてみてはいかがでしょうか?

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