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ハイテックのスープラたち
プラモデルやラジコンの世界において、誰もが憧れる主役といえば、大自然の悪路を豪快に蹴散らして走る巨大なオフロードカーや、サーキットを爆音で駆け抜ける本格レーシングカーです。
しかし今、大人のホビー界で密かな、そして凄まじい熱狂を生み出しているのは、それらとは真逆の存在。なんと家の中のテーブルの上で遊ぶ手のひらサイズの超小型ラジコンでした。
模型の聖地で開催された、静岡ホビーショー。その会場でひときわ人だかりを作っていたのが、ラジコンの心臓部や周辺機器のトップメーカーとして業界を牽引するハイテックのブースです。そこで語られたのは、「外で走らせる場所がない」「夏は暑くて外に出たくない」という現代人のリアルな悩みを吹き飛ばす、驚きの最新テクノロジーと、大人の遊び心をくすぐる、まったりとした贅沢な時間でした。
リビングがサーキットに!ミニカーサイズなのに本格ドリフトが炸裂する狂気
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ミニカーサイズと侮るなかれ!実車さながらの美しいドリフトを決めるスープラ
ブースの特設コースで、子どもたちに混ざって大人の来場者が目を輝かせていたのは、7月に新しく発売された大注目の新型マシン「スープラ」です。驚くべきはそのサイズ。一昔前のラジコンの常識では考えられないほど小さく、いわゆる市販のミニカーと全く同じ1/43スケールで作られています。
――この小ささ、もの凄い凝縮感ですね!車の造形もまるで高級ミニカーのようです。
「そうなんです。こちらはターボレーシングというシリーズの超小型ラジコンなのですが、今回はトヨタ自動車さんから正式に認証(ライセンス)をいただいた形での商品化となりました。いわば、お気に入りの精巧なミニカーが、そのまま目の前でリアルにドリフトするというイメージですね」
そう言って担当者がプロポ(送信機)を操作すると、机の上のわずかなスペースで、小さなスープラがキュキュッと鮮やかにテールを滑らせ、見事なカウンターステアを当てながらコーナーを駆け抜けていきました。その動きは、テレビの画面で見る本物のドリフトレースそのものです。
「僕、ちょっと操縦があまり上手くないんですけど(笑)、ホビーショーということで子どもたちに混ざってデモ走行させています。ご覧の通り、このサイズなのに本物さながらに本格的に滑って曲がるんですよ。大人から子どもまで、時間を忘れて遊んでいただける仕上がりになっています」
カラーバリエーションは、鮮やかなイエローやホワイトに加え、中国のリアルなドリフトチーム「1087X」のデザインを施した本格派まで計4柄を展開。日本のラジコンユーザーはこうした実車の名前やメーカー認証に強いこだわりを持つ人が多いため、その所有感を満たすリアルな造形美には一切の妥協がありません。一昨日まで行われていた問屋との商談でも、やはりこの4WDスープラが一番人気だったと言います。
猛暑の夏をハックする!クーラーの効いた部屋で楽しむ究極のインドアレース
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コレクション性も抜群。夏はおうちのテーブルの上を特設サーキットに
一般的なラジコンといえば、広い公園や専用のサーキットへ出かけ、泥や埃にまみれながら走らせるイメージが強いものです。しかし、この超小型ラジコンが目指したのは、全く異なるライフスタイルの提案でした。
――なぜ今、ここまで小さいモデルがこれほど支持されているのでしょうか?
「日本の住宅事情や、昨今の環境の変化が非常に大きいですね。以前、さらに小さな1/76サイズを展開したときは『リビングがサーキット』というテーマを掲げていたのですが、これが大ヒットしまして。今回のスープラは少しサイズアップしましたが、それでもミニカーコレクターの方々の琴線にも触れるような、高いクオリティと飾りたくなるリアルさを両立させました」
さらに、担当者はこれから迎える季節を見据えて、現代のホビーファンに向けた粋な提案をしてくれました。
「これから夏を迎えると、外は本当に熱中症レベルで暑くなりますよね。そうなると外でラジコンを走らせるのは命がけです(笑)だからこそ、ご自宅の涼しいクーラーが効いた部屋で、テーブルの上にみんなで集まってレースを楽しむ。これが今、提案したい大人の最高の過ごし方なんです」
ブースに用意されていた特設コースは、単なるプラスチックの板ではありません。ツーリングカー用には質感のある布製のシート、そしてドリフト用には信じられないほど滑らかに滑るポリカーボネート製のシートが採用されています。これをテーブルに広げるだけで、自宅のリビングが一瞬にして極上のプライベートサーキットに変貌するのです。
もうスピード命の時代は終わった?働く重機ラジコンをまったり操る大人の贅沢
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現在開発中のショベルカー
ハイテックのブースでスープラと並び、もう一つの大きな主役として異彩を放っていたのが、現在開発中だという働く車のエリアです。
――ラインナップを見ると、スープラのようなスポーツカーの隣に、ショベルカーなどの重機がずらりと並んでいますね。
「そうなんです、お子さんはもちろん大好きですし、大人の方にも深く刺さる『働く車』シリーズです。まだ開発中の参考出品なので発売日などは決まっていないのですが、ぜひ見ていただきたくて」
担当者が動かして見せてくれたのは、手のひらにチョコンと乗るサイズの小さなショベルカー。しかし、そのギミックは完全に本物でした。
キャタピラで前後左右に滑らかに自走するのはもちろん、運転台が360度グルグルと回転。さらにプロポのボタン一つで、アームが独立して細かく駆動し、テーブルの上に置かれた小さなビーズを器用にすくい上げてみせたのです。
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ビーズをすくい上げるフルアクションの精密さに脱帽
「すべての関節が本物と同じように動くフルアクション仕様です。こうやってアームを寄せてきて、ワンアクションでザクッと力強くすくい上げてくれる。ちょっと今、ホビーショーの会場でカタカタしちゃって申し訳ないんですけど(笑)、バラバラっとビーズを移動させたりして遊べます」
ラジコンといえば誰よりも速く駆け抜けるスピードを競うのが醍醐味だと思われがちですが、この重機ラジコンの世界観は180度異なります。
「スポーツカーのようにスピードを出す楽しさとは違って、こちらは狙った場所へ正確にアームを動かすという、まったりとした大人の楽しみ方ができるのが魅力です。お父さんとお子さんでどっちが早くビーズを全部移せるかを競ったり、夜中に一人で静かにデスクの上で土砂をすくう動きを再現したり……(笑)。スピード勝負に疲れた大人の癒しとしても、新しい遊びの可能性が無限に広がっています」
テクノロジーの進化によってラジコンも主役が交代していい時代になった!?
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インタビューに答えるハイテックの担当者
かつて昭和や平成の時代、ラジコンといえば大きなバッテリーを積み、太いアンテナを立てて、広い場所で走らせる高価な大人の贅沢品でした。しかし今、ハイテックが提示したのは、電池や送信機、そして内部のメカニカルな基板の劇的な進化です。これらがミリ単位で小型化・高性能化したからこそ、このミニカーサイズでのリアルなドリフトや重機の精密な動きがようやく実現しました。
「本当に、少し前だったら絶対に考えられなかったような高い仕様が、この小さなボディに詰め込めるようになりました。技術の進化のおかげで、本当にいい時代になりましたね」と、担当者は感慨深げに語ってくれました。
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3色バリエーションのある1/24 RCカー デリカ
スポーツカーの認証を受けたスープラだけでなく、同じ時期には三菱自動車の承認を得た「1/24 RCカー デリカ」や、トヨタの「ランドクルーザー」など、日本の四輪駆動の歴史を彩る名車たちも同シリーズから続々と登場予定です。
「誰もがサーキットの速さを競うわけじゃない。だけど、自分の部屋の机の上で、大好きな車が自分の指先ひとつでリアルに、思い通りに動く。その感動こそがホビーの原点だと思います」
猛暑が予想されるこれからの季節。「外に出られないなら、家の中を最高の遊び場にしてしまおう」という日本のエンジニアたちの職人魂と、ギミックへの凄まじいこだわり。かつて少年時代にラジコンに憧れた大人たちも、これまで車に全く興味がなかった人さえも、その小さなマシンの健気で精密な走りをひと目見れば、一瞬で心を奪われてしまうに違いありません。
この夏は涼しいエアコンの効いたリビングで、手のひらの上の相棒とともに、まったりと贅沢な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
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