世界的アパレルブランドがオーダー!染色加工会社「艶金」巨大工場に潜入

工場へ行こう III AMAZING FACTORY

世界的アパレルブランドや大手スポーツメーカーからも注文が殺到する、染色加工会社「艶金」(岐阜・大垣市)。染められる色は無限大! “染め”を極めた「艶金」の工場が誇る、秘密の加工に迫る。

「艶金」工場の舞台裏 巨大格納庫と驚きのマシン

  • 染色加工会社「艶金」の工場

きれいな地下水が豊富に湧き出ることから“水の都”と呼ばれている岐阜・大垣市。
ここに、創業135年を誇る老舗染色加工会社「艶金」の工場がある。

  • 工場長の山本さん

工場内を案内してくれたのは、この道一筋30年! 染めプロフェッショナル、工場長の山本さん。ここでは、反物をさまざまな色に染め上げ、ロール状にするまでを担っている。

  • 巨大反物格納庫

工場に潜入すると、現れたのは見上げるほどの巨大な格納庫。「艶金」は、一つ一つオーダーを受けて染める完全受注制。高さ約50メートル、奥行き約30メートルの巨大反物格納庫には、さまざまな受注先から持ち込まれた反物が大切に保管されている。
格納庫は、受注先ごと1162もの部屋に区切られており、大きなカゴが部屋までレールに載って移動。反物を取り出したら、自動で戻る仕組みになっている。

しかし、格納庫に眠っていた反物はまだ白く、折り畳まれた状態。

  • 1日半かけてさまざまな工程を行う

ここから1日半かけてさまざまな工程を行い、受注先が指定した色に染め上げ、ロール状にして出荷する。

格納庫から出た反物は、こちらのマシンに。よく見ると、反物が幅広に変化しているのが分かる。

まずは、筒状の反物を染めやすくするため、マシンで裁断。平らな一枚布に。

裁断した反物のシワを伸ばし…

マシンがひらひらと折り畳んでいく。その様は、見ていて気持ちいいほどだ。

「水の都」大垣で生まれる、数限りない色彩

  • 染色機

反物はいよいよ染色機へ。中央のローラーがくるくる回ると、反物が自動で巻き込まれていく。染める反物は10反(約120メートル)もあり、巻き取りにかかる時間は7分。
すべて入れ終わると、いよいよ染色開始!

染色には大量の水を使うが、工場がある大垣は水の都。豊富な地下水がある環境は、染色を行うのに適している。
染色機のローラーが回転すると、今度は上から染料が流し込まれ、反物を抹茶色や温かみのある黄土色、黒色などに染め上げる。

いったい何種類の色に染められるのか。工場長の山本さんは、「微妙な色味によって、何種類とかではなく、数限りない種類。(1000種類以上とか)そういうイメージ」と明かす。

一つ一つオーダーを受けて染める「艶金」は、受注先が望む細かい色味を出せるのが最大の強み。工場では、色鮮やかな反物たちが、マシンの上で華麗に舞っていた。

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