大阪湾に浮かんだブルーグレーの船。2025年4月に開幕する「大阪・関西万博」来場者の送迎に使われる予定だ。その動力は内燃機関ではなく水素燃料電池。トヨタの水素燃料電池車「MIRAI」の技術を応用するため、CO2をほとんど出さないという。岩谷産業が開発した「水素燃料電池船」を取材した。
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4月に開幕する大阪・関西万博
「大阪・関西万博」で来場者の送迎に使われる「まほろば」。全長33m、幅8mもあり、燃料はクリーンエネルギーとして注目される水素だ。
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「まほろば」の水素タンク
この水素燃料電池船を開発したのは、大阪府大阪市の岩谷産業。トヨタ自動車の燃料電池車「MIRAI」の技術を応用したという。
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トヨタの燃料電池車「MIRAI」
「MIRAI」は燃料の水素と空気中の酸素を化学反応させて発生した電気で走行する。そのためCO2はほとんど排出しないのだ。
岩谷産業の理事、佐野雄一さんは「動力がエンジンではないため、振動や匂いもしない。万博に行くワクワクした気持ちをさらに高めてくれる」と期待を込める。
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最大150人乗船可能
広々とした船内は最大150人乗船可能。走行時の振動や音の少なさを生かし、バーや音楽の生演奏なども検討している。
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1階のバーカウンター
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2階は開放的な空間に
大阪・関西万博期間中の運行は週に3日運航。大阪市中心部の中之島から、会場がある夢洲の間を往復する予定だ。
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大阪・関西万博期間中は週3日運航
岩谷産業 理事 佐野さん:
「モビリティの分野で水素がエネルギーとして使われています。水素がこういったもの(船など)の動く力になっているところを、体験いただきたいです」
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