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祖父江町の新名物は卵!?
愛知県西部にある稲沢市祖父江町。銀杏の一大産地であり、「イチョウの街」として有名。そんな祖父江町では、最近「卵」が新たな名物として注目されています。
今回は祖父江町を訪問し、新名物の「卵」を現地調査。料理人も大絶賛するというおいしさのヒミツに迫ります。
料理人も大絶賛する高級卵「歩荷」の卵
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「歩荷」の卵
ウワサの卵を生産しているのが祖父江町にある農場「歩荷(ぼっか)」。10個入りで850円(税込)とかなりの高級卵です。
一般的な卵の数倍の価格であるにもかかわらず、人気を集めている理由が「白身のおいしさ」。「歩荷」の卵は白身のコシが非常に強く、出し巻き卵などを作ろうと卵をよくかき混ぜてもなかなか白身がほぐれないほどなんです。
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名古屋市西区にある老舗「まねき寿司」の4代目店主、村瀬時彦さんが唸る「歩荷」の高級卵
一度食べてリピーターとなる人も続出している「歩荷」の卵は、料理人からも大注目されています。名古屋市西区・四間道エリアで150年以上の歴史を数える老舗寿司店「まねき寿司」の4代目店主である村瀬時彦さんもその1人。「『歩荷』の卵を一度使ったら、元には戻れない」と夢中になっています。
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白身のコシの強さが特徴
さらには、パティスリーの世界大会で1位を獲得した「パティスリーアン デュトンプールラメゾン キョウト」の櫻智行パティシエも「歩荷」の卵の大ファン。「卵がメインではなく最高の土台であるとしたときに、これ以上ない卵」と大絶賛です。
おいしさのヒミツは“鶏ファースト”
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鶏にとって良い環境を追求
名店の料理人も太鼓判を押す祖父江町の「歩荷」の卵を生産しているのが、安田王彦さん。安田さんによると、鶏の健康状態やストレスの有無などが微妙に殻に出てくるといいます。
卵の殻がザラッとしているものは鶏が疲れているサインだそう。鶏が発するサインをしっかりと見ながら、鶏が気持ち良く過ごせるように、養鶏場の環境を細かく調整しています。
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平飼い・放し飼いで鶏たちを飼育
「歩荷」では、昔ながらの平飼い・放し飼いで鶏たちを飼育。1坪あたり10羽程度と一般的な平飼いに比べて約3分の1程度の“薄飼い”で鶏を育てています。
「鶏たちが自由に動けることでストレスを緩和し、病気になりにくい健康な体に育つ」と安田さん。生産効率は下がるものの、鶏のためにより良い環境づくりにこだわる。だからこそ、おいしく元気な卵が生まれるんですね!
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賞味期限2倍
鶏舎の土にはもみ殻を使い、エサにも愛知県産米を使った自家配合飼料を与えるなど、採算度外視で「鶏ファースト」を貫く「歩荷」。こうした安田さんの鶏への気づかいは、卵の賞味期限にも現れています。
「歩荷」の卵は生食での賞味期限が約1カ月と一般的な卵の約2倍もの長さに。健康な鶏から生まれた健康な卵だからこそ、おいしさも長く保たれるんです。
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NOU café ぼっか
2025年3月には「歩荷」の隣には、カフェ「NOU café ぼっか」をオープン。安田さんが生産する卵の魅力をもっと広めたいと、奥さまの安田博美さんが立ち上げました。
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「らんちセット」(2000円)
5品のコースで構成される「らんちセット」は、メイン料理を「歩荷親鶏の目玉バーグ」「自然卵歩荷のここにしかないオムのっけ」の2つから1つを選択可能。さらに、デザートには世界的パティシエの櫻智行さんによる歩荷の卵を使った「らんちデザート 自家製プリン」も楽しめます。
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塩卵かけごはん
ちなみに安田王彦さんがおすすめする「歩荷」の卵の食べ方は、塩だけで味付けした「塩卵かけごはん」。素朴な味わいで雑味がない、卵本来のうまみを余すところなく堪能できます。
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安田王彦さん
鶏と祖父江を愛する安田さん夫婦の愛情がたっぷりと詰まった「歩荷」の卵。そのおいしさとともに、新たな祖父江町の名物として全国に広まっています。
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