人手不足など、全国の食品工場の困り事を「機械」で解決する会社があります。実はその会社、ある機械ではダントツの「世界一」なんです。
約10カ月できりたんぽ製造機を完成させた
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きりたんぽの製造工程
秋田県といえば「きりたんぽ」。1日最大1万2000本も作る工場があります。練ったごはんを、同じ量だけ巻き付けて焼く工程では、赤外線で中までしっかり加熱します。
この会社は2年前、きりたんぽ製造に参入。「製造機」の調達に困ったといいます。当時最も普及していた、きりたんぽ製造機のメーカーが廃業していたのです。そこで頼ったのが、別の食品機械メーカーです。自社の「ちくわ製造機」の技術を応用。10カ月できりたんぽ製造機を完成させました。
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「カニカマボコ」を作る機械で世界トップシェア
山口県宇部市に機械メーカー「ヤナギヤ」があります。売り上げは10年前より5割近く拡大。「カニカマボコ」を作る機械で世界トップシェア。裂けるようにスジを入れた、魚のすり身のシートを斜めにひねると、長いすり身の棒が延々と作られていきます。
「進化形カニカマ」を実現
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カニそっくりの進化系カニカマ
それを赤い色素を塗ったフィルムで包むと、色素がすり身の棒に移ってカニカマ色になります。こうした独自の工夫を生み出し、カニそっくりの「進化形カニカマ」も実現させました。
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人手不足に困る工場の依頼も殺到
アジア・南米・ヨーロッパなどの22カ国に機械を販売し、カニカマをグローバルフードに育てました。最近は、人手不足に困る工場の依頼も殺到。広島風お好み焼きの卵を、上から空気を吹き付けて広げたり「だし巻き卵」をコロコロ巻きながら焼いたりと、さまざまな作業を自動化。食品工場の「困り事」に応えながら、成長してきました。
医薬品や化学メーカーなど異業種からも頼られる会社に
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箱を自動で開ける機械
例えば箱を自動で開ける機械。中身を傷つけず箱だけ切るのが難しく、開発を始めてから5年も経ちます。
日本経済新聞社 山口支局 古宇田光敏 支局長:
「社長が経営を引き継いだときは『できない理由』ばかりを話す会社でした。社内の意識改革を進めた結果、『どうやったらできるか』を考える会社に変貌を遂げました。
現在は食品会社だけでなく、医薬品や化学メーカーなど異業種からも頼られる、困り事を解決できる会社に変わっています」
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山口大学とヤナギヤが共同開発した機械
さらに新型コロナワクチンなどの素材になる、DNAを大量に増やす機械も。正確に温度を上げ下げする必要がありますが、揚げ物などで温度を管理するヤナギヤの技術が、それを可能にしました。
ヤナギヤ 柳屋芳雄 社長:
「まだ全然やってない業界が山ほどあります。困り事を1つ片づけても、その工場で10個ほど困りごとがあるので、そうしたことをやっていくことになると考えています」

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