売上12倍の原動力は「故郷」にあり SHIROが仕掛ける化粧品と街づくりを融合させた新ビジネス

LBS ローカルビジネスサテライト

  • 「みんなの工場」

    「みんなの工場」

名古屋にも2店舗出店しているコスメティックブランドを展開するSHIROです。SHIROが、ある町を「聖地」にしようとさまざまな取り組みを始めていました。

  • SHIRO

    SHIRO

北海道、札幌から車で1時間半ほどの砂川市。ここに今、全国から年間30万人を集める施設があります。

運営するのは「SHIRO」。砂川市で創業し、2015年からコスメブランドSHIROを展開しています。北海道産の「がごめ昆布」を使った美容液や、「酒かす」を使った石けんなど、自然由来の原料を使うことで人気に。売上高はこの9年で12倍近い約230億円に成長し、東京・表参道や全国の百貨店、海外を含む31店舗を展開しています。

  • SHIROオリジナル香水作り体験

    SHIROオリジナル香水作り体験

工場は、化粧品会社では珍しく中が丸見え。商品開発や製造の様子を自由に見学できます。最大の目玉「ブレンダーラボ」では、「ホワイトリリー」や「キンモクセイ」など、8種類の中から自分好みの香りを調合して、オリジナルの香水づくりを体験できます。ファンが全国から集う、いわばSHIROの聖地。創業者・今井浩恵会長が参考にしたものがあると言います。

SHIRO 今井浩恵 会長:
「ロクシタンとか、さまざまな海外のブランドの工場を見せてもらって、ローカルな場所で豊かに生活しながら、ものづくりに反映されている企業さんが多いんじゃないかなと思っています」

日本経済新聞社 札幌支社 燧芽実 記者:
「ロクシタンにおけるフランス・プロヴァンスなど、化粧品業界には特定の地域との結びつきが強みになっているブランドがあります。知名度が高いとは言えない砂川がSHIROのファンが集まる町になれば、ブランドイメージや収益力を高める意味でビジネスに生きる可能性があります」

  • 2025年11月に開業したレストラン「MORISHIRO」

    2025年11月に開業したレストラン「MORISHIRO」

世界の化粧品ブランドでは、例えば「ロクシタン」ならフランス・プロヴァンス。「サボン」ならイスラエルの死海など、発祥の地や原料産地がブランドイメージと直結し、ファンにとって聖地のようになる例が多くあります。ただ、SHIRO発祥の地・砂川市は、目立った観光資源や特産品がなく「通り過ぎる町」などと言われることも。そこでSHIRO自ら、活性化に乗り出したのです。

2025年11月には、レストラン「MORISHIRO」も開業。北海道の食材に地元の間伐材で火を入れるなど、地域を感じられるメニューが売りです。さらに、経営難だった砂川駅前のホテルの経営権を取得し、約36億円を投じてリニューアル。宿泊に加え、サウナ付き温浴施設や高齢者住宅といった機能を備え、2026年秋に完成する予定です。聖地・砂川が賑わい、町のイメージが高まることで、SHIROのブランド力も強まり成長につながる。そんな将来を描いているようです。

SHIRO 今井浩恵 会長:
「『なんか行きたくなる』『砂川って最近いいよね』という言葉が一番うれしいです。SHIROもあって、自然もあって、おいしいごはんもあって、だから『なんか通っちゃうよね』というそんな町になりたいなと思っています」

「LBS ローカル ビジネス サテライト」番組概要

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日本経済新聞社とTXN系列テレビ5局が共同で企画・取材する動画コンテンツ。躍動する地域経済と企業の取れたてニュースやトレンドを各地のリレー方式で全国に向けて発信しています。テレビ愛知では中部圏の企業のユニークな取り組みを取材し、日経名古屋支社記者のコメントを交えて紹介します。

放送日時:
平日17:00~報道番組「5時スタ」内コーナー
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