警察庁によりますと、2024年1月から6月に警察が認知した自宅での孤独死の数は3万7227人でした。そのうち、亡くなってから15日以上経って見つかった人は7000人を超えています。
孤独死は年々増加しており、遺族が遺品整理に立ち会えないケースも多いです。そんな中、発見が遅れる孤独死の現場を減らそうと名古屋市内のある企業が立ち上がりました。
特殊清掃会社「グッドサービス」の取り組み
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誰もスマートフォンに触れたり持ったりしていない場合、グッドサービスに通知
名古屋市にある特殊清掃を請け負う「グッドサービス」は、孤独死した人の遺品整理や部屋の清掃を家族に代わって行っています。この会社が2024年1月に開発したのが「もし活」というスマートフォンアプリです。孤独死の早期発見を目的としたこのアプリは、家族が遺体と対面して最後の別れをする機会を提供するために開発されました。
スマホアプリ「もし活」の仕組み
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グッドサービスに通知し、孤独死の早期発見につなげる
「もし活」は、スマホの向きや角度を感知するジャイロセンサーの機能を利用。スマートフォンが設定時間以上、持ち上げたり傾けたりされないと、ジャイロセンサーが感知。アプリの利用者に異常があった可能性があることを、グッドサービスに通知します。
そしてすぐに事前に登録された緊急連絡先に連絡。孤独死の早期発見につなげるのが目的です。
アプリ利用者の声
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グッドサービス 山村秀炯社長
グッドサービス 山村秀炯社長:
「孤独死はすぐに発見されると良いのですが、長時間放置される孤独死が年々増えてきています」
警察庁によりますと、2024年1月から6月に警察が認知した自宅での孤独死の数は3万7227人でした。そのうち、亡くなってから15日以上経って見つかった人は7000人超え。さらに死後15日以上経過して見つかった孤独死の割合は、65歳以上の場合は全体の17%なのに対し、65歳未満の孤独死の場合になると全体の25%に上ります。
小売業としての成功と経営の秘訣
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遺品整理
この日、死後2週間たって見つかった男性の部屋の特殊清掃を行いました。まずは遺品整理です。テレホンカードや住んでいた人の仕事道具など、遺品からは男性の生前の暮らしぶりがうかがえます。
孤独死の場合、なくなった人の遺品整理に家族が立ち会えない場合も多いといいます。
グッドサービス 鹿子澤 真さん:
「片付けている最中も、ずっと立ち会う人は少ないです。それだけ凄惨な場所になっていることが多いので。もっと(発見が)早ければここまでにはならなかったと思えることが多々あります」
せめて家族には、遺体と対面して最後の別れをしてほしい。それがアプリ開発のきっかけでした。
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「1日、2日で発見できれば、腐敗していない姿で対面できる」と山村さん
グッドサービス 山村社長:
「1日、2日で発見されると、遺体そのものが腐敗していないしそのままの状況で対面できます。思い出の品物やそういったものを、親族の思いがあって自身で整理できるというメリットがあります」
自治体との連携と今後の展望
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「もし活」利用者
2024年3月に仕事を辞めて1人暮らしを始めた男性は、「もし活」を使い始めたことで安心感を得ています。「スマホの動きだけを監視しているので、監視されている感じがしない。何かあったときにしっかりとケアされる安心感が大きい」と語ります。
グッドサービスは「もし活」の普及を進めるため、今後自治体との連携も検討しています。孤独死の早期発見を支援する「もし活」は、地域社会全体での取り組みとしても期待されています。

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