【行方不明展 名古屋】ホラー好きアイドルSKE48佐藤佳穂が徹底レポート

イベント

  • SKE48の佐藤佳穂さん

    SKE48の佐藤佳穂さん

家出・失踪・神隠し、どこへ行ったかわからない——。そんな行方不明の“架空の痕跡”をたどる展覧会「行方不明展 名古屋」が2025年2月14日から、名古屋・大須商店街で開催されています。

「行方不明展」は2024年7月に東京の日本橋で開催され、約7万人の動員を記録した注目の展覧会。今回は「ホラー映画や怖いものが大好き」というSKE48の佐藤佳穂さんに、その全貌をレポートしてもらいました。

※展示作品はすべてフィクションです。

ホラー好きアイドルが“行方不明”の痕跡をたどる

普段からホラー映画が好きと言っていることもあり、時々、ファンの方からホラー作品の情報をいただきます。今回の「行方不明展」もファンの方から聞いていたのでとても楽しみにしていました!

  • 貼り紙

    壁一面にびっしりと貼られた行方不明者の貼り紙

到着してー番最初に目に留まったのは、入り口に貼られているおびただしい数の行方不明者の貼り紙テンションが上がりました。

怖いものが好きな人にとっては居心地のよい空気感、楽しい世界観だなと入ってすぐに感じました。

4つのテーマに分かれた行方不明の痕跡

  • 会場内観

    1階と2階に分かれている「行方不明展 名古屋」の会場

  • 電話ボックス

    10円玉がいくつも積まれた「公衆電話」。電話ボックスの窓についた雨跡もリアル

行方不明展は「身元不明」「所在不明」「出所不明」「真偽不明」の4つのテーマに分かれていました。それぞれのエリアを順番に回りながら、物語性のある作品への感想をピックアップしてつづりたいと思います。

「身元不明」のエリア

  • 「●●市の民家の玄関に掲示された文書」

    ある民家の玄関に複数掲示されていた「●●市の民家の玄関に掲示された文書(2003年ごろ)」

1つ目は、「身元不明」のエリアです。

さまざまな行方不明者の貼り紙の中で、特に私の目を引いたのは市の民家の玄関に掲示された文書」という貼り紙。

“行方不明者を探している"という点では他の貼り紙と同じなのに、少し怒りを感じさせる内容と、写真に写っている人の目線が過去に何かあったのかと、過去の出来事を連想させる人の怖さのようなものもあり、なぜかとても気になりました。

  • 使い古された携帯電話

    使い古された携帯電話が無造作に置かれている

また、そのエリアにいた人々の注目を集めていたのは、乱雑に重ねられた「複数の携帯電話」

スマートフォンではなく、さまざまな種類のガラケーだったので、その世代や当時の出来事を知らなくても考えてしまう、独特な空気感に圧倒されました。

「所在不明」のエリア

  • 「『異界駅』の地図」

    「『異界駅』の地図」

2つ目は「所在不明」のエリアです。 

このエリアは特に私のお気に入り。「『異界駅』の地図」という、なぜか少し共感してしまった作品がありました。

私自身も、夢の中でだけ訪れる水族館があり、この作品を見たときに「そうか、地図を描けばいいのか!」と、夢を実際に現実に持ってくる方法に感動して、引き込まれました。

地図が描けてしまうほどに、何度も同じ夢を見るのは少し怖いな、と感じますが、また行きたいと思う好奇心には勝てないのかもしれません。

「この景色を見たことがありますか」

  • 「『存在しない景色』に関する貼り紙」

    ●●大学の掲示板などに無許可で貼り付けられたという「『存在しない景色』に関する貼り紙」

そして、「『存在しない景色』に関する貼り紙」

自分以外の人が同じ景色を見たことがあると話してくるのは、怖いようなうれしいような。なぜ共通の記憶を持っているのか、感じたことのない感覚を味わうものです。いつかこの景色を見たときにどんな感情になるのか、楽しみすら感じる貼り紙でした。

  • 「被写体のない家族写真」

    「被写体のない家族写真」

ドキッとしたのは「被写体のない家族写真」です。お仕事でさまざまな場所に行くことがあり、室内で撮影をしたりすることも多々あります。ですが、なぜこれはこのまま放置されているのだろう? と思う謎の額縁や写真を見たことがあります。

そういったものも、誰かにとっては特別なものなのか、はたまた誰にもわからない不明なものなのか。この「被写体のない家族写真」を見てしまった人たちは、これから気になってしまうなと思います。

「出所不明」のエリア

3つ目は「出所不明」のエリアです。

  • 「●●区●●の複数の住宅の郵便受けに投函され続けた葉書」

    いなくなった息子の捜索を依頼する手書きの葉書「●●区●●の複数の住宅の郵便受けに投函され続けた葉書」

また、「●●区●●●の複数の住宅の郵便受けに投函され続けた葉書」には文章がビッシリと書かれており、こんなものが自宅の郵便受けに入っていたら、相当怖いな、と。 

さまざまな貼り紙や作品を見ましたが、その中でも特に記憶に残っているので、見た人の記憶にも残りやすい作品だと思います。

  • 「●●樹海の木に置かれていた複数のオブジェクト」

    「●●樹海の木に置かれていた複数のオブジェクト」。木に供えるように1枚の手紙が置かれていたという

  • 2階に向かう途中の壁にもたくさんの貼り紙が

    2階に向かう途中の壁にもたくさんの貼り紙が

「真偽不明」のエリア

最後は「真偽不明」のエリアです。

  •  「家族の絵」

    「家族の絵」

 「家族の絵」の説明欄を読んでいてー番最後に書かれていた文章にゾッとしました。 

私自身も幼少期に描いていた絵を実際に振り返って見たことがありますが、なんでこんな絵を描いたんだろう? という絵が混ざっていたとしたら、自分の過去に少し疑心暗鬼になってしまうなと。「真偽不明」とはこういうことかと、実際にこの作品を見て納得しました。

  • 「複数名が、『行った記憶はないが懐かしさを感じる』と回答した図像」

    「複数名が、『行った記憶はないが懐かしさを感じる』と回答した図像」

そして「複数名が、『行った記憶はないが懐かしさを感じる』と回答した図像」が魅力的で見入ってしまいました。

郷愁を感じるというのは、自分の思い出の場所などに対してだと思いますが、行ったことのない、存在しないような地で郷愁を感じるのは前世の記憶なのか、忘れてしまっただけなのか。見ていると独特な世界観に踏み入れたくなるような感覚になる作品でした。

  • 展示作品の犬小屋

    「行方不明展 名古屋」の新作「犬小屋」。近づくと獣の臭いがするような

ホラーが苦手な方にも楽しめる空間に

  • ヘッドホンからは男性の生々しい音声メッセージが

    ヘッドホンからは男性の生々しい音声メッセージが流れてきた

  • 会場内では書籍やパーカーといったオリジナルグッズも販売

    会場内ではパーカーなどのオリジナルグッズや書籍も販売

今回、じっくり見過ぎて気付いたら1時間くらい経っていましたが、ホラーが好きな方も苦手な方も楽しめるような空間でした。

ホラーにハマって突き詰めていくと、結局一番怖いのは人間だなというところに落ち着くとよく聞きますし、私自身もそう思います。そんな人間的な怖さの詰まった作品ばかりで、見た人が勝手に続きを連想してしまうような世界観です。

  • 会場のどこかに……

    会場のどこかに……

今回私が紹介したのはごくー部なので、皆さんには実際に足を運んで楽しんでいただきたいなと思います。

展示作品はすべてフィクションなので、皆さんも好きなように想像してみてくださいね。

佐藤佳穂(さとう・かほ)
1997年5月16日生まれ。愛知県出身。2016年10月29日に8期生としてSKE48に所属。現在は「チームE」のチームリーダーを務める。SKE48の未完全TV(テレビ愛知 第2・4日曜深夜24時50分放送) 第1回未完全アワード 年間最優秀賞。テレビ番組「コワイハナシ」(テレビ愛知 3月2日深夜24時50分放送)に出演。ホラー映画をこよなく愛する“無類のホラー好き”として知られる。

開催概要

行方不明展 名古屋
会期:2025年2月14日(金)〜3月30日(日)10:00〜19:00(最終入場18:30)
会場:大須商店街 仁王門ビル(仁王門通り 大須ういろ本店 西隣)名古屋市中区大須2丁目18-45
主催:行方不明展名古屋実行委員会
後援:ZIP-FM
企画:梨、株式会社闇、大森時生(テレビ東京)
入場料:大人2200円、小中高生1600円(税込)※未就学児無料
※初日の2/14(金)および期間中の土日祝休日は「時間指定制」です。

公式サイト:https://tv-aichi.co.jp/yukuefumei_nagoya/
公式X:https://x.com/missingexngy
公式Instagram:https://www.instagram.com/missingexngy/

※展示作品はすべてフィクションです。

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