全国の模型愛好家によるジオラマ展「浜松ジオラマグランプリ」が、8月22日から25日に静岡県浜松市で開かれました。会場に展示された魅力あふれる作品の中から一部を紹介します!
▼Vol.1、Vol2はこちら!
映画『ゴジラ-1.0』をジオラマで表現【Vol.1】
「浜松ジオラマグランプリ」作品紹介【Vol.2】
■祈りの鶴/山本 和美(滋賀県大津市)
【浜松市美術館 館長賞】
<作者コメント>
「この村の奥深くに、今は使われていない古い能楽堂があり、そのすぐ近くに小さな祠がある。そこに千羽の鶴をお供えし、思いを一つにする者と願い事を強く唱えると、必ず願いを叶えてくださる。」
祖母から聞いた古い古い言い伝えを信じて、私たちは村の奥へ向かった。
■大きなかぶ/井上 好美(群馬県太田市)
<作者コメント>
佐藤忠吉の「大きなかぶ」。私も孫たちも大好きな一冊で、絵本の中のひとコマを再現してみました。 かぶは紙粘土、 葉は生地を染めてつくりました。人物、動物は紙粘土ですべて手づくりです。
■ラコツ橋/ラトキエ(愛知県春日井市)
<作者コメント>
「悪魔の橋」とも呼ばれるドイツにある「ラコツ橋」をモデルに作りました。橋の下の水に反射して円を描く ように設計されているのですが、それをジオラマで表現するのは難しいことが分かりました。
ラコツ橋は自然の中にあり、春夏秋冬どの季節も素晴らしい景観ですが、今回はあまり色を使わない作品を作って みたくて冬の景色に挑戦しました。
■家族の思い出ジオラマ さよなら三鷹跨線人道橋/田中りょう(東京都武蔵野市)
<作者コメント>
三鷹跨線(こせん)人道橋は、JR中央線の三鷹電車庫にかかっている約400メートルの橋です。92年の歴史がある橋ですが、老朽化のため2024年から解体されることになりました。 そこで2023年の冬に家族3人で最後のわたり納めをした光景を、立体化しました。
家族のフィギュアは3Dスキャナーで作成し、橋は何度も通って細かく採寸。色やさびも再現しています。まもなく姿を消す橋と、これから成長する娘の姿を残せた作品となりました。
■In the North Sea~北海にて~/東 伸浩(大阪府吹田市)
<作者コメント>
北海沖にて石油採掘に従事する 「石油採掘リグ」や、建設中のリグの様子をボール紙および1ミリMDF材にて、すべて自作(フルスクラッチ)で作製しました。また、20個の電飾にあわせて、夜間の雰囲気を再現してみました。
■Country Roads/taka & あに (愛知県豊田市&日進市)
<作者コメント>
Country roads, take me home
To the place I belong
West Virginia, mountain mama
Take me home, country roads
田舎道 私を家へ連れてって
私が帰るべき場所へ
ウェストバージニア 母なる山
私を家に連れていって 故郷の道へ
■虹のたもとで/下家 治代(大阪府大阪市)
<作者コメント>
8年前に虹の橋を渡った愛猫が、ほかの猫達と共に虹のたもとで楽しく暮らしているだろう、という想像をジオラマにしました。移動式パンカフェの名前は、私の喫茶店と同じ名前にして、愛猫も私を想っていてくれたらなぁという気持ちを込めています。
■猫の公園/加藤 稔博(三重県四日市市)
<作者コメント>
身近にある物をモチーフに猫の遊び場を作ってみました。カップ麺は作者の好物ですが、屋上の鯉の池は猫も喜んでくれるでしょう。
■蒼天ヲ仰グ/小松 利奈子(静岡県富士市)
<作者コメント>
タミヤ 1/48 二式水上戦闘機を使用。偵察時に被弾するも、近くの島に機体を寄せて隠し、天を仰ぐ飛行士。南国の陽射しを浴びながら、 清流と青々とした草木が飛行士にひと時の安らぎを与える。
飛行士はタミヤの1/48 キット付属のものを、いくつか組み合わせて改造、製作。水表現は何層も重ねて深みや色合いを出し、魚を泳がせた。水上戦闘機たらしめるその姿と、飛行士を際立たせる情景を目指した。
さいごに
さまざまな角度から楽しめる緻密なジオラマ作品。作者が丹精込めてつくり上げた作品をじっくり眺めていると、まるで作品の世界に自分も迷い込んだかのような気分になりました。この「浜松ジオラマグランプリ」」は1年に一度開催予定。来年の開催が待ち遠しいですね!
【浜松ジオラマグランプリ】
主催:浜松ジオラマファクトリー
会場:ザザシティ浜松西館
公式HPはこちら
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