車を滑らせながらコーナリングする「ドリフト走行」。ラリーなどの実車はもちろん、アニメや映画などで見たことがある人も多いのではないでしょうか。
初心者も楽しめるラジコンカーの操作方法や、ドリフトのコツを徹底解説。株式会社ヨコモ「チームヨコモ」のドリフトドライバー、五月女 勝一さんに、徹底的にレクチャーしてもらいました。
ドリフト用ラジコンの特徴は?
ラジコンでドリフト走行をするには、専用のモデルを使用するのが一般的です。通常のラジコンカーとの最大の違いは、プラスチック製のタイヤを採用することで、滑りやすくしスライド量を増やします。
ドリフト走行の要は、進行方向と反対にハンドルを切る「カウンターステア」ですが、通常の切れ角だとスピンをしてしまいます。そのため、ドリフト専用モデルはステアリングの切れ角を大きく取ることで、安定したドリフト走行を楽しめるつくりです。
初心者におすすめの商品
ドリフト用ラジコンが初めての方におすすめなのが、YOKOMO「ドリフトパッケージ2WD GR86ボディ(ガンメタ) RTR フルセット」です。ドリフトパッケージ2WD GR86ボディは塗装から組み立てまで、すべてカバーした完成品の状態で届くので、すぐに楽しめます。
また、修理パーツやチューニングパーツも豊富なので、末永く利用できるモデルといえるでしょう。
まずはドリフト専用のコースで練習
今回走行を行うサーキットは、中部地区最大規模の店舗の北名古屋市にある「Tam Tam名古屋店」。
ドリフト専用コースはグリップ走行のサーキットと違い、コースの幅が狭いだけでなく、コーナーも大きめにとられていることで、気持ちよくドリフトができるものになっています。
しかし、サーキットを走行する前に、ドリフトの基本である「定常円旋回」を練習コースで実践することから始めました。定常円旋回とは、一定の大きさの円をバランスアクセルワークとステアリング操作で旋回する動作のことです。
まずは五月女さんのレクチャーから始まりますが、基本的にラジコンのドリフト走行ではステアリング操作はさほど重要視されていません。
なぜなら、車自体にジャイロが取り付けられていることで、自動的にカウンターステアをあてて補正させてくれる仕組みになっているからです。そのためドリフトのコツは、アクセルワークが非常に重要になってきます。
コーナーを曲がり切ったあとにアクセルを踏む
通常の車とは操縦方法が異なることが多く戸惑いがちですが、まずは実践してみます。思い浮かんだイメージで操縦してみますが、滑りやすいタイヤも相まってイメージ通りのライン取りができません。何度かトライしますが、コース上に留まることすらままならない状態です。
見かねた五月女さんからアドバイスが! 五月女さんいわく、基本的にはステアリング操作はほとんど行わず、8割ぐらいはアクセルに集中して操作するそうです。
とくに大事なのが、コーナーの立ち上がりにアクセルを強くするとテールがきれいにスライドして、ドリフト走行が成立するとアドバイスしてくれました。
アドバイスを受けてさっそく再挑戦! まずはゆっくりグリップしながら8の字走行を行い、立ち上がりにアクセルを強めます。そして何度も挑戦することでドリフト走行のコツを掴んだようです。
サーキットでの先生のラジコンさばきに驚愕!
次は五月女さんが実際に8の字ドリフトに挑戦、同じラジコンとは思えないほどテールを滑らしながら8の字を描いていきます。五月女さんいわく、コーナーのRが小さくなるほどスピンしやすくなるので、できるだけ大きな弧を描くように曲がるのが安定しやすいとレクチャーしてくれました。
さらに五月女さんの操作の様子をみると、アクセル、ステアリングもどちらの操作も強弱の激しさはなく、緩やかな操作で巧みに操っています。またアクセルに関しては入力状態を続けることで、常にリアタイヤを滑らせていることがスムーズなドリフト走行のコツのようです。
最後に本コースで、五月女さんのドリフトドライバーの腕前を見せてくれることになりました。
コーナーの進入角度や挙動、コース取りまで、実車さながらのシーンを見ているようで華麗なドリフト走行を披露してくれます。
さらに愛車でも腕前を披露し、コーナーはもちろん直線まですべてにおいてドリフトを行い、まるで氷の上を走行しているようです。
初心者にとって少し難易度が高いドリフトラジコンですが、上達するととてもカッコよく車を走らせることができます。興味を持った方はぜひ挑戦してみてください!
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