4月26日(土)、27日(日)の2日間、福島県いわき市にあるビストロ アンティカで開催された模型展示会「春のタン祭り 2」。今回は会場に展示されていた模型作品の中からスケール模型を中心に詳しく紹介していきます。
◆「春のタン祭り 2」とは?
ホビー情報サイト「nippper」の副編集長を務め、ホビー雑誌各社で編集者として活躍しているフリーエディターの丹 文聡(たん・ふみとし)さんが、地元福島県植田町で主催した模型展示イベント。お酒を嗜みながらプロを含むトップモデラーの作品が見られるということで好評を博し、昨年に引き続き開催されました。
-
「M1A2 SEP」製作/けんたろう
-
カラーモジュレーション塗装が施され立体的な仕上がりに
「月刊モデルグラフィックス」の編集を経てプロモデラーに転身。スケールモデルからキャラクターキットまで幅広いジャンルに精通し、各模型誌でさまざまな模型作例を手掛けるほか、模型製作や工具材料のHow to企画にもたびたび登場。模型誌読者にはよく知られた人物です。
今回製作したのはタミヤ製「1/35 M1エイブラムス」。「戦車模型の参加がない」と聞き、だったら……と短期間でベースまで作り上げたそう。M1エイブラムスを選んだのは、戦車を知らない人でもかっこいいと思いやすい“映える”車輌だからだそう。
-
「1/32 F104 STARFIGHTER」製作/からぱた
模型誌編集者・ライター、『超音速備忘録』の管理人、メーカーの企画マン、そしてウェブマガジンサイト「nippper」の編集長と、多様な肩書きとともに模型の魅力を発信し続けているインフルエンサー・からぱたさん。模型の腕前も確かで、模型誌で作例も手掛けています。
今回は、前回参加した際におもちゃのトダで購入したHASEGAWA製「1/32 F104 STARFIGHTER」を製作し、再び福島の地に降り立たせるという粋な作品を作り上げていました。
-
「1/32 鍾馗」製作/松本州平
-
「1/48 屠龍」製作/松本州平
-
大胆かつ繊細な迷彩表現。ディテールアップも施されているなど要所に芸の細かさがうかがえる
「改造しちゃアカン!」のキャッチフレーズで人気を博し1980年代から活躍している超ベテランモデラーにして、最高峰の飛行機作例を発表し続けている松本州平さんも参加。展示されていたのは、模型誌に掲載されたHASEGAWA製「1/32 鍾馗」と「1/48 屠龍」。大胆に見えて精密な工作が駆使された仕上がりで、臨場感のある佇まいが印象的でした。
-
「1/20 ランスロット」製作/nozomu
-
ランスロットとは全く関係のないさまざまなキットや小物を組み合わせて作ったミキシングビルド作品
少年時代からプロモデラーや原型師と関わりを持ち、早い段階でフルスクラッチビルドもこなしてきた実力派モデラーのnozomuさん。ランスロットは、イラストレーター・横山宏さんが『ロボットバトルV』というシリーズで生み出したメカの1つで、横山さんに倣い、さまざまなパーツを使用したミキシングビルドで作り上げたという大作です。
-
「1/72 サボイアS.21試作戦闘飛行艇」製作/nozomu
『紅の豚』に登場するサボイアは、新婚旅行で舞台となった地を訪れる際に製作したもの。現地の風景とともに撮影した写真も展示されていました。
-
「NSTシステム製 オーダーキーパー PIPK-N417“クレイラン”」製作/大森記詩
nozomuさんとともに少年時代から模型・造形製作を嗜んでおり、実力者が集う『Ma.K.』(マシーネンクリーガー)の展示会で上位入賞の常連としての実績も持ち、現在は彫刻家として活躍している大森記詩さんの作品。
大森さんによるオリジナルデザインのもと、さまざまなプラモデルのパーツや日常の小物などを組み合わせたミキシングビルドで立体化されています。「月刊ホビージャパン」の連載コーナーで掲載された作品です。
-
「惑星アラキスのサンドクルーラー」製作/竹下やすひろ
-
「ハウンゼン356便〜1989」製作/竹下やすひろ
卓越したモデラー技術を持ち、現在はホビー商材の開発に携わっている竹下さん。今回はプライベート作品より、得意とする電飾を仕込んだ『DUNE/ デューン 砂の惑星』のキットと、Tu-144とスペースシャトルのキットを組み合わせて、『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』に登場する往還シャトルの2作品を展示。
-
「STATION V」製作/どろぼうひげ
-
「自然選択号」製作/どろぼうひげ
開催地福島を代表するモデラーどろぼうひげさん。匠の技ともいえる電飾技術を持ち、その技術を収録した書籍もリリースされています。今回はメビウスモデル製『2001年宇宙の旅』より宇宙ステーション5と中国のSF小説『三体』に登場する自然選択号のキットを使って見事な電飾仕上げを披露していました。電飾のすごさもさることながらディテール表現もしっかり際立たせており、会場の注目を集めていました。
◆ホビー情報サイト「nippper」
すべての人とプラモデルの楽しさをシェアする投稿サイト
URL:https://nippper.com/
X:https://x.com/nipppercom
この記事をシェアする