水素エンジン車は"気体水素から液体水素"へ メリット・課題を解説

クルマとミライ

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日本経済を支える「自動車産業」。その自動車産業は、今“100年に一度の変革期”を迎えている。クルマづくりの現場で今、何が起きているのか? そしてクルマは未来に向けてどう変わっていくのか? 刻々と変化するクルマとその周辺で起こっている“今”を伝える「クルマとミライ」(毎週木曜夜10時58分)。

「富士スピードウェイ」のサーキットを駆け抜けたのは、トヨタの水素エンジン車。水素をガソリンのように燃やしてエンジンを動かすのだが、今回トヨタがレースに投入したのは、気体の水素ではなく、液体の水素を積んだ“液体”水素エンジン車だった。
果たしてトヨタの液体水素エンジン車は、初挑戦となる耐久レースを完走することができるのか?(2023年7月放送)。

水素への挑戦が新たなステージに!

  • 水素エンジン車

    水素エンジン車

静岡県にある「富士スピードウェイ」を駆け抜けるのは、二酸化炭素をほとんど出さない水素エンジン車。この日、水素への挑戦は新しいステージに入った。

モータースポーツで鍛え上げてきた水素エンジンの技術。水素をガソリンのように燃やしてエンジンを動かすので、既存のエンジンを活用することができる。

  • トヨタ自動車 佐藤恒治社長

    トヨタ自動車 佐藤恒治社長

「(将来的に)保有車の転換(コンバージョン)も視野に入れて考えていった時、エンジンをベースにするカーボンニュートラル技術があれば、可能性が広がる」(トヨタ自動車 佐藤恒治社長)。

世界初!液体水素でレースを走る!

2023年5月に開催された24時間耐久レース。これまで水素エンジン車の燃料は気体水素だったが、今回から液体に変わる。

  • 液体水素により体積が小さくなる

    液体水素により体積が小さくなる

水素を液体にすると、気体の時の800分の1まで体積が小さくなるが、液体のままにしておくには、-253℃以下に保たなければならない。
「魔法びんの技術で外の熱と遮断、断熱する」(「トヨタ自動車」高橋智也さん)。

  • 補給エリアが1/4に

    補給エリアが1/4に

液体水素に対応した新たなタンクの開発に成功したことで、航続距離は従来の約2倍に。また、これまで広大な敷地が必要だった水素の補給エリアは、これまでの約4分の1の面積にまで縮小することができた。

液体水素でレースを走るのは世界で初めての挑戦。約4.5キロメートルのコースを358周して見事完走! 水素の可能性を示した。

「ブレイクスルー(突破口)は、必ずこういう挑戦を現場で続けることで生まれると信じている。今もって量産がいつと言える状況ではないが、意志を持って前に向かっていく中で、必ずや道筋が見えてくる」(佐藤社長)。

  • 水素エンジン車(GRカローラ)

    水素エンジン車(GRカローラ)

「トヨタ自動車」は、気体と液体それぞれの特性を生かすため、引き続き開発に力を入れ、脱炭素の選択肢を広げようとしている。

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