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毎年リンゴ皮むき大会で盛り上がる豊橋市・富士見小学校
今年も、リンゴの皮むきで真剣勝負が繰り広げられます。舞台は豊橋市。豊橋市立富士見小学校で42年続く伝統行事「リンゴ皮むき大会」は、集中力の向上と刃物の正しい扱いを学ぶことを目的に行われています。制限時間40分で、むいた皮の“長さ”を競い合うこの大会。今年は、どんなドラマが生まれたのでしょうか?
歴代王者が刻んだ記録と、涙の挑戦を振り返る
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独特のむき方で、最長を目指す歴代の猛者たち
一昨年、当時6年生だった蓑田かりんさんが2年連続チャンピオンに輝き、大会新記録を樹立。「どうすれば、より長くむけるのか?」ーー剥き方には一人ひとりの個性が表れます。
昨年、優勝候補として注目された坪井恵さんは、自ら編み出した「腹巻き作戦」で歴代最長を狙いましたが、途中で皮が切れてしまう結果に。
この大会は、一番長くつながった皮のみが記録として残る、シビアな勝負。悔し涙をこらえながらも、最後までリンゴをむき続ける姿が、会場の胸を打ちました。
練習会に異変...。王者不在の波乱の幕開け
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練習会は本番の結果を左右しかねない大事な日だった
さて今年の練習会の日、学校を訪れると、まさかの事態が。なんと、3クラスが学級閉鎖になってしまったのです。昨年4年生で学校チャンピオンに輝いた江崎さんも欠席という事態に。
実はこの練習会、かなり重要なのです。というのも、ここでの記録が、本番で使うリンゴを選ぶ順番を決める、大切な日だから。王者不在の中、張りつめた空気で始まった練習会で、会場をざわつかせる記録が飛び出します。
練習会に現れた新星!王者を狙う本松直樹くん
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前回の大会記録を超え、新星として頭角を現す本松直樹くん
驚きの記録を出したのは、5年生の本松直樹くん。その長さは11m53cm。前回大会記録の11m10cmを上回る好成績です。昨年はスピードが足りず、半分までしかむけなかった直樹くん。今年は速さを意識し、一気に成長を遂げました。
実は直樹くん、今ハマっているのは編み物。以前はスイーツ作りやお弁当作りにも夢中だったそう。手先の器用さが、皮むきにもいきています。目標は、江崎さん超え。静かに闘志を燃やします。
常に学年のチャンピオン。絶対王者・江崎桃々香さん
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これまで学年トップをずっと走ってきた江崎桃々香さん
大会は42年の歴史で、男子チャンピオンはわずか11人。直樹くんが優勝すれば、11年ぶりの快挙となります。体調が回復した、昨年のチャンピオン江崎桃々香さんも復帰。直樹くんをライバルとして強く意識している様子でした。
三姉妹の末っ子で、姉たちに教わりながら常に学年チャンピオンになってきた桃々香さん。新たなライバルの存在が、練習の緊張感を高めます。この日、30分間一定のリズムで皮をむき続けた結果、桃々香さんは11m31cm。実力は、両者ほぼ互角です。
本番に向け、ベストパフォーマンスを目指して練習に励む
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各々、毎日練習に励み、直樹くんも過去最高の15m超えをマーク
練習の中で桃々香さんは、新しい剥き方に挑戦。最初は思うように記録が伸びませんが、あきらめず試行錯誤を重ねます。一方の直樹くんは、12m超、12m73cm、そして15m超えと、次々に自己記録を更新。
冬休み中、ほぼ毎日リンゴをむき続けた2人。大会前日まで練習は続き、ついに本番当日を迎えました。
第42回リンゴ皮むき大会、運命の40分の結果は!?
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チャンピオンになるには失敗は許されない!細く長く皮をむいていく
当日の小学校はお祭りのような賑わいですが、リンゴを選び終えると、そこからは一転、静寂の時間へ。いよいよ第42回 リンゴ皮むき大会、開幕です。制限時間40分。それぞれ工夫を凝らしたむき方で、全員が皮むきに全集中!剥き終わったら、静かにリンゴを食べるのがあたりまえです。
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2人とも全集中して、ベストなリンゴの皮むきを披露
20分経過し、直樹くんは半分まで到達。極力薄く、丁寧にむいていきます。桃々香さんも順調。残り10分、直樹くんがペースアップ。残り5分というタイミングで、桃々香さんがむき終えました。そして直樹くんも、40分間全力を出し切って、剥き終えます。さぁいよいよ計測の瞬間へ。
勝利の女神が微笑んだのは、2年連続王者・江崎桃々香さん
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本番で自己ベストを更新する、圧巻の皮むきを見せた桃々香さん
第42回リンゴ皮むき大会。チャンピオンに輝いたのは、江崎桃々香さん。記録は13m85cm。自己最高記録で、2年連続の学校チャンピオンです。
直樹くんの記録は12m31cm。来年こそチャンピオンになりたいと意気込みます。来年もまた、リンゴの皮むきで、本気で泣いて、本気で笑うドラマがある。それが、富士見小学校のあたりまえです。
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