福岡といえば、博多ラーメンやもつ鍋を思い浮かべる人が多いと思います。実は福岡では「天ぷら」も人気グルメの1つ。「博多天ぷら」として独自の提供スタイルが根付き、安さとおいしさから多くの人に親しまれています。全国にも広がりつつある「博多天ぷら」の魅力を取材しました。
目次
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客の目の前で天ぷらを揚げ、1品1品提供
食の都・福岡で人気のランチ「博多天ぷら」。店に向かうと行列ができており、どこもかしこも満席です。博多天ぷらに共通するのが、カウンターの客の目の前で天ぷらを揚げ、1品1品提供していくというスタイル。60年前に生まれたこのスタイルは、せっかちな気質の福岡県民の心をつかむために考案されました。
こうした博多天ぷらは、ここ15年で全国にも広がっています。
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ひらお
その博多天ぷらの“御三家”といわれるのが「ひらお」「だるま」「たかお」。今回は勢力拡大の理由を探るため「天ぷら ひらお」を訪れました。ひらおは8店舗を構え、売り上げは18億円。開店直後の午前10時半で、すでに満席です。
1. カウンター席メインで、客の目の前で揚げる
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カウンター席メイン
博多天ぷらの主な特徴は3つです。1つ目は「カウンター席メインで、客の目の前で揚げる」こと。
2. 席に座ると、すぐにご飯と味噌汁が登場
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着席後、すぐにご飯と味噌汁が届く
さらに席に座ると、すぐにご飯と味噌汁が到着しました。名物の「イカの塩辛」をさっそくご飯に載せて食べます。すると、3分ほどで1品目の天ぷらがやってきます。
3. 揚げたて天ぷらを1個ずつ提供
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タイミング良く、2品目を提供してくれる
ひらお 店員:
「白身のお魚からですね、お待たせしました」
熱々の天ぷらを頬張っていると、次の天ぷらがタイミング良く提供されてきます。この「揚げたて天ぷらを1個ずつ提供」することも、「博多天ぷら」の特徴です。
ひらお エリアマネージャー
陣内 卓さん:
「(同時に出すのは)基本的に3品まで。それ以上になると最初の物が冷めてしまいます」
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ボリューム満点の「天ぷら定食」は、魚や野菜など7品で990円
客は座ってからは、待つことなく食事し、平均滞在時間はわずか15分。食べ終わったらすぐに次の客が席に座ります。こうしてひらおは、 “1日20回転”を実現しました。高回転率で低価格と収益性を両立しています。
“1日20回転”の高回転率、待機席にも工夫が
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ひらお エリアマネージャー 陣内 卓さん
回転率を上げる工夫はほかにもありました。
カウンター席を囲むように店内に待機席が配置され、先にいた客が食べ終わって席を立つと、すぐに次の客が座れます。
ひらお エリアマネージャー
陣内さん:
「スムーズに(客の)動きがあると思います」
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揚げる調理器と客の距離は90センチ
天ぷらを揚げる担当者が客の席を徹底管理し、無駄なく席を回しています。揚げる調理器と客の距離は、油が飛び散らない90センチほどで、素早くお届け。どんな定食を注文したのかひと目で分かる「色札」を置くことで、作業の無駄をなくしています。
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食材は一定の厚さにカット
食材の多くはセントラルキッチンで一定の厚さにカット。調理時間を短くでき、味のばらつきもなくなります。早さのカギである「揚げる職人」の教育のポイントは“姿勢”です。
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客をみる、視野の広さが欠かせない
ひらお エリアマネージャー
陣内さん:
「姿勢が下を向くと、客が見えなくなります」
調理の腕はもちろん、高い回転率には視野の広さが欠かせません。
日本経済新聞社 中島 芙美佳記者:
「国内の大手飲食チェーンが博多天ぷらに似たスタイルでテスト的に出店するなど、飲食業界で注目されています。今後インフレが進む中で、博多天ぷらのスタイルが全国に広がっていくかもしれません」
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