香川県の特産品の和三盆。高級砂糖として知られています。今、この和三盆の製造過程でできる副産物から新たな名物を作る動きが進んでいます。
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香川県産ラムの「RON SETO WHITE」
香川県高松市のバーでは、珍しいお酒が飲めるといいます。砂糖をつくるときに出る副産物「糖蜜」でつくられたお酒ラムです。BAR千葉の千葉友也オーナーは「イチゴや香川のキウイなど、果物との相性はものすごくいい」と絶賛します。
高級砂糖「和三盆」を製造
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糖のかたまりを手作業で研ぎ、圧搾する
東かがわ市にある創業220年を超える製糖所「三谷製糖羽根さぬき本舗」。作っているのは高級砂糖「和三盆」です。和三盆は、地元で栽培した特別なサトウキビから作る特産品。サトウキビの搾り汁からつくった糖のかたまりを手作業で研ぎ、それを麻や綿の袋に詰めて圧搾します。
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糖蜜
そのとき分離されるのが、「糖蜜」です。この会社では年に20トンほど発生し、有効な活用がされていませんでした。
東かがわの新たな文化を開拓
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美馬産業 美馬宏行社長
糖蜜からラムを作ることを思いついたのが、美馬産業の美馬社長。妻の実家の製糖所で、糖蜜が大量に手に入ることを知り、ラムの製造に挑戦しました。
美馬産業 美馬宏行社長:
「砂糖づくりで栄えた地域には必ずと言って良いほど、ラムっていうお酒があります。この地域にお酒がなかったので、これは1つ新しい文化にしていけるのではないかと考えました」
砂糖の生産地ではラム酒が発展
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ラム
世界を見渡すと、砂糖の生産地ではラムづくりが盛んです。コロンブスがサトウキビを持ち込んだカリブ海の島々で、16世紀ごろに砂糖の副産物「糖蜜」から作られたラム。美馬さんは、全国に知られる和三盆の糖蜜でラムを作れば、香川の新しい特産品になる、と考えました。
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蒸留器
美馬さんが東かがわ市につくった蒸留所。中に入ると、大きなタンクが並ぶ奥で、1台の蒸留器が動いています。これが、原料となる「和三盆の糖蜜」。400キロの糖蜜を蒸留器の中で1週間ほど発酵させてから、2日ほどかけて蒸留すると、約150リットルのラムの原酒ができます。
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三谷製糖羽根さぬき本舗 三谷昌司社長
三谷製糖羽根さぬき本舗
三谷昌司社長:
「今までに無いお酒の味やな、という感じのものが出来上がっていて面白い商品になるだろうと」
「和三盆ラム」の売り上げ、4年で50万円→2000万円に拡大
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2019年に地元の酒蔵に委託して、和三盆ラムの製造を開始
美馬社長は2019年から、地元の酒蔵に生産を委託する形で「和三盆ラム」を製造。2020年度の売り上げは50万円程度でしたが、2024年度は2000万円に拡大しました。
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2027年度は売り上げ5000万円を目指す
クラウドファンディングで資金を集め、2024年4月、自前の蒸留所をつくりました。2027年度には売り上げ5000万円を目指します。
同じ時期にJR高松駅ビルの開業時に出店を求められ、和三盆ラムを専門に扱うスタンドバーをオープン。全国からの客にアピールします。
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RUM STAND UMAYADOに立ち寄った、県外からの観光客
娘:「おいしかったです」
母:「娘にもお土産で持たせたいです」
和三盆ラムは全国100カ所以上のバーや居酒屋などでも導入されています。
日本経済新聞社 高松支局
満田将太記者:
「日本では香川のほかに、沖縄や小笠原などでラム酒が作られてきましたが、それらは海外でも人気があります。和三盆ラムも生産量を拡大すれば、将来的な輸出が十分狙えます。
海外市場では、歴史と伝統がある日本の和三盆と掛け合わせたブランディングが強みになりそうです」
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美馬産業 美馬社長
美馬産業 美馬社長:
「海外のコンテストに出品をして、賞をいただけるようなお酒にしたいです」
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