おとなの趣味の世界を紹介する「おとなの秘密基地」。マニアックな番組に出演した凄腕モデラーたちを中心としたオフ会「半田モデラーミーティング」が、愛知県で開かれました。
約50人のモデラーが全国各地から集結。自慢の作品を持ち寄り、おのおのが製作談議に花を咲かせていました。
本記事では自動車プラモデルをディテールアップしたploverbellさんの作品に注目。プラモデルの扉を開けて、内装やエンジンを魅せるという精緻な技術を見せてもらいました。
既成のプラモデルをディテールアップ
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フォルクスワーゲン「ゴルフ5」1/24スケール
従来のプラモデルではドアは開かない仕様になっていますが、ploverbellさんはプラモデルの扉を開けられるように改造しました。ボンネットを開けると、エンジンルーム内には自作したエンジンが!
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フォルクスワーゲン「ゴルフ2」1/24スケール
作品のベースとなるモデルは、フォルクスワーゲン「ゴルフ」シリーズ(1/24スケール)。ploverbellさん自身の愛車を「完全再現した」といいます。
「愛車を手元に残したい」との思いから、15年前にすべて手作業で作り上げたという今回のプラモデル。こだわりはエンジンの配線やサスペンション、内装など多岐にわたります。
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実際の配線を施したエンジン
このプラモデルは、ploverbellさんが仕事の合間を縫って6カ月かけて製作。エンジンの配線はただ単に写真を見ただけでなく、エンジン本体をインターネットで調べ、その写真から実車の正しい配線になるように工夫されています。
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ドアを開けると作りこまれた車内空間が
一方、こちらは1年半を費やして完成させたもの。扉を開けると、ペダルやシートリフターなど、従来のプラモデルでは隠れている部分が見られるように!
「実際のシートを後から取り付けられるように、1つひとつのパーツを実車のパーツ割りで作りました」。ploverbellさんの精緻な技術が垣間見えます。
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ploverbellさん自作のパーツ
そして本物を思わせるサスペンションになるように一から分解したパーツも展示されていました。実車と同じストラットやアブソーバーといったサスペンションの動きをコントロールする部品を作ったといいます。
ABSはどのように動く? 構造を理解したうえで作業を進行
「この車はどのようにして動くんだろう」と構造を考えるのが好きと話すploverbellさん。ABS(アンチロック・ブレーキシステム)が付いていると、どのような作動をするのか、自身で調べて理解したうえで仕上げるのがploverbellさんの流儀です。
「ブレーキパイプのマスターバックとABSをつないだものにかまし、4本のブレーキにブレーキ圧を送り込む。そうしたブレーキの圧力を弱めてブレーキをかけたり、切ったりするABSの仕組みを理解して作ります」
「実車と同じ構造を調べ尽くして模型にする。それが作る間の楽しみです」とうれしそうに話すploverbellさん。次はどんな新作が生まれるのか、待ちきれないですね!
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