筆塗りで見事なカラーに仕上げたホバー戦車! 独特な世界観を放つ「Ma.K.」の展示会をレポート〈Ma.K. tamagawa meeting vol.1〉
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会場の様子
去る11月16日に、東京都八王子市にある東京たま未来メッセにて「マシーネンクリーガー」(以下Ma.K.)オンリーの模型展示会「Ma.K. tamagawa meeting 2025」が開催されました。多ジャンルの模型展示会と変わらない規模の会場で催され、ワンテーマとは思えないほどのバリエーション豊かな作品が多数展示されていました。
「Ma.K. tamagawa meeting」とは?
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東京たま未来メッセの外観
制作意欲の高いファンが多く、展示会イベントが活発化する前から都内だけでなく地方でも数多くの展示会が行なわれてきた「Ma.K.」。その中でも「Ma.K. tamagawa meeting」(通称“タマミー”)は、「Ma.K.」ファンの有志によって主に東京西部地域で毎年1回、今年で計14回催されているファンにはおなじみの展示会。原作者の横山宏さんも積極的に訪れることもあって、地方から参加する方も少なくありません。
「Ma.K.」とは?
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会場に展示されていた、横山 宏さん製作のマックスファクトリー製 1/35 クレーテの完成見本
「月刊ホビージャパン」1982年5月号の企画、「素晴らしき駄物キット」で、イラストレーターの横山 宏さんが作ったタカラ(現タカラトミー)製ミクロマンとプラモデルパーツを使ったミキシングビルド作品をきっかけに始まった連載「SF3D ORIGINAL」をもとに長年展開されているオリジナルメカコンテンツです。
「SF3D ORIGINAL」の連載自体はおよそ3年という短い期間でした。にも関わらず、毎月登場するデザイン性に優れたオリジナルメカ、独創的な製作方法、映画のワンシーンのような特撮写真、そして模型誌作例が連載中にプラモデルになるという前代未聞なことを行うなど、センセーショナルかつ密度の高い内容で、熱狂的なファンを獲得。著名なメカデザイナーや海外アーティストにもファンがいるなど、大きな影響を与えました。
「Ma.K.」と名前を変え、40年以上経った今でもその熱量は消えること無く、展示会の開催、造形イベントでアマチュアディーラーが出店、メーカーからも定期的に製品がリリースされています。現在は古巣である「月刊ホビージャパン」にて、「SF3D ORIGINAL」時代から縁のあるモデラー・MAX渡辺さんとともに「Ma.K. in SF3D」という連載が2010年から続けられています。
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「ウランさん専用スネークアイ」製作/のり
横山 宏著「Ma.K. スケッチブック」に掲載されている、横山さんのかつての愛猫ウランが描かれた機体をプラモデルで再現した作品。プラモデルパッケージをイメージしたオリジナル台座も凝っています。
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「ソフビS.A.F.S『百鬼迷彩』」製作/のり
シカルナ工房のソフビ製スーパーAFSに、迷彩テイストのポップなカラーリングを施し、ソフビらしい仕上げに。自由度の高い作風もさまになる懐の深さも「Ma.K.」の魅力。
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「ホルニッセ」製作/管
かつて日東化学から発売されていた1/20ホルニッセを仕上げたもの。「Ma.K.」のキットを製作するのはこれが4作目だそうですが、足周りの繊細な旧キットをしっかり組み立て、ウェザリングも程よく決まっています。横山さんのサイン入り。
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「NUTSRACKER -vibrata-」製作/たまんちゃ
ハセガワ製1/35ナッツロッカーを、GSIクレオスの水性塗料アクリジョンを使った筆塗り仕上げ。クロモドーリス・ヴィブラータというウミウシをイメージしたカラーパターンで、本物と同じ白の斑点とエッジの鮮やかな紫が非常にマッチしています。
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「35グラジ&フォードF100」製作/シアノン
横山さんが過去製作した作例を参考に製作。1/35 グラジエーターを使って同スケールの車模型、小物、フィギュアを用いて世界観を作り上げています。
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「サイボーグ少女の急速充電」製作/Easy Modeler's Room
月面用戦術偵察機キャメルを使ったオリジナル設定作品。暗殺者であるサイボーグ少女の一時の休息を表現。ちなみに、少女の足元にいる相棒の犬もサイボーグだそう。明度の高い色合いと、コカ・コーラの看板を使った装甲板をはじめとする小物の組み合わせかたも見どころ。
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「犬星人のノルマンディ上陸作戦」製作/Easy Modeler's Room
犬星人が地球に侵略してきたところに鉢合わせたサーファーが、のんきに笑顔で記念撮影しているオリジナル設定のワンシーン。右側のパワードスーツは1/20で車は1/24とスケールは違いますが、違和感のないまとめ方がされています。
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「FLIEGE」&「KAUZ」 製作/清水靖士
宇宙用スーツのフリーゲ(左)とカウツ(右)を揃い踏み。『Ma.K.』の宇宙用機体の定番カラーであるホワイトを筆ムラを残すように塗装して、発色の良いイエローの認識帯とデカールでキュッと締める実直な仕上げ方。黒のバックに空中展示することで宇宙空間を想像させる展示も完成度を底上げしていました。
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「SF3D 反重力BIKE」製作/macca
「SF3D ORIGINAL」の連載ページに描かれた、横山さんのボツイラストをミキシングで再現した作品。今でも「SF3D」時代のネタを追うファンは世代を越えて多く、熱量の高さと色褪せることのないデザインであることが見て取れます。
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「With red」製作/ジュン・マツナガ
愛車のKATANAとともにブティックで見つけた赤いジャケットを見つめる女性のワンシーン。ディスプレイのオブジェとして、自転車を漕ぐかわいらしいスーパーAFSが飾る斬新なアプローチの作品。
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「地球と月」&「ある日のネコとアムロ」製作/しの23
独特の世界観と仕上げが目を引くしの23さんの作品。なぜか醤油差しを持ち、旦那に持たせた刺し身弁当に醤油を入れ忘れたことに気づいて届けに行く……というようなストーリーがあるようです。激しくも風合いの良いウェザリング仕上げと、醤油を垂らす部分を作るなどの芸の細かさもうかがえました。
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