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(左上から)東山線、鶴舞線、桜通線、名城線、上飯田線
名古屋市営地下鉄といえば、名古屋市内を縦横に伸びる名古屋の交通網の要。東山線、名城線、名港線、鶴舞線、桜通線、上飯田線の6路線87駅が整備され、毎日多くの人たちを市内の至るところに運んでいます。
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6路線87駅、地下鉄案内図
名古屋の重要な交通インフラを支える、名古屋市営地下鉄の裏側を徹底取材し、知られざるヒミツをお届けします。
目次
名古屋の地下鉄は自動で運転!
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ハンドルに手をかける運転士
1つ目のヒミツは自動運転なこと。実は名古屋の地下鉄では、鶴舞線と上飯田線を除いて「ATO」(自動列車運転装置)によって自動で走行しています。とはいえ、緊急時に備えていつでもブレーキをかけられるように、自動運転中もハンドルに手を添えています。
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鶴舞線・上飯田線を除き自動運転で運行
現在は、運転士が座った状態のまま、扉の開閉やアナウンスなどをはじめとする運行業務を1人で行っています。
終電後のホームに“ドクターイエロー”が!?
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地下鉄版ドクターイエロー
2つ目のヒミツは、「地下鉄版ドクターイエロー」の存在。終電が過ぎた深夜3時の鶴舞線・赤池駅に潜入すると、1両編成の黄色の車両がホームを通過しました。この車両は「軌道検測車」と呼ばれ、レーザーを照射してレールのゆがみをチェックしています。地下鉄界の“ドクターイエロー”ともいえる重要な役割を担っているんです!
地下鉄の車庫は意外な場所に
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全長570メートルの大幸車庫
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ドーム建設時につくられた
3つ目のヒミツは、車両をメンテナンスする車両基地。名城線・名港線の車両のメンテナンスは、車両基地となる「大幸車庫」で行われていて、「バンテリンドーム ナゴヤ」の地下にあるんです!
ナゴヤドーム前矢田駅から続いている大幸車庫は、ドームと同時に建設されたもの。その規模は全長570メートルと、ドームを3つ並べることができるほどの大きさがあります。
地下鉄車両が宙を舞う?
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藤が丘駅の先にある整備工場。広さはバンテリンドーム ナゴヤ2個分
東山線の車両は、藤が丘駅の先にある「藤が丘工場」で整備されています。こちらもバンテリンドーム ナゴヤ約2個分の広さを有する巨大な工場です。
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打音検査
列車検査は1編成につき6日に1度のペース。高度な技術と経験が必要な「打音検査」も行われます。打音検査は、車両の下に潜り、専用のハンマーで叩いて音の状態を判断する検査方法。若手の整備士も、先輩にチェックしてもらいながら日々技術を磨いています。
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宙に浮かぶ地下鉄
そして4つ目のヒミツが「宙に浮かぶ地下鉄」。4年走行した車両は特別な検査をするので、約15トンある地下鉄の車体をクレーンで吊り上げてパーツを分離します。車体と台車、それぞれを細かく分解して部品の点検・洗浄・取り替えが行われるんです。
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細かく分解して部品の点検・洗浄・取り替えが行われる
名古屋市営地下鉄の安全な運行は、数多くの影の仕事人たちによって支えられているのですね。
※この記事の掲載内容は更新当時の情報です。
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