浜名湖に「愛知の戦車」が沈んでいる!? 洞窟探検家・吉田勝次さんとの大捜索で"痕跡"を発見か

愛知あたりまえワールド

  • 愛知ゆかりの戦車を探しに浜名湖へ!

    愛知ゆかりの戦車を探しに浜名湖へ!

愛知県にゆかりの戦車が浜名湖の下で眠っている――。都市伝説のような話が戦車や探検の専門家たちの間でまことしやかにささやかれています。

伝説の真相を探るべく、一大捜索プロジェクトを敢行! 専門家たちの総力を挙げて捜索を行ったところ、なんと戦車の痕跡と思われるものを発見しました。

きっかけは“冒険界のアカデミー賞”を受賞した洞窟探検家

  • 幻の戦車

    幻の戦車

今回の捜索プロジェクトの中心となったのは、愛知県一宮市を拠点に世界中の洞窟を探検する洞窟探検家の吉田勝次さん。“冒険界のアカデミー賞”ともいわれる「植村直己冒険賞」を2024年に受賞したレジェンド級の冒険家です。

  • 洞窟探検家の吉田勝次さん

    洞窟探検家の吉田勝次さん

洞窟への愛にあふれる吉田さんは、ロマンあふれる話も大好き! そんな吉田さんが「ぜひ探したい」と思っているのが、浜名湖に沈められた愛知県に縁のある「戦車」です。

  • トップシークレットを渡さぬために極秘裏に隠した

    トップシークレットを渡さぬために極秘裏に隠した

吉田さんによると、第二次世界大戦が終わった際、旧日本軍が保有していた戦車が実戦投入する前に浜名湖に沈められたとのこと。このとき沈められたのが「愛知の戦車」といいます。

  • 浜名湖に愛知の戦車が沈んでいるらしい

    浜名湖に「愛知の戦車」が沈んでいるらしい

まるで都市伝説のような話ですが、戦車の専門家に話を聞くと、どうやら本当の話だそう。豊橋の部隊に所属していたトップシークレットの最新鋭試作戦車が、敵国に渡さぬよう極秘裏に浜名湖に沈められたのです。

記録も残されており、場所もある程度特定されていることから沈められたことは確かとのこと。しかし、これまでに誰も戦車を発見できておらず、ロマンあふれるミステリーとして伝わっているのです。

プロの本気装備で潜水調査開始

  • 過去の調査時には新聞記事でも紹介

    過去の調査時には新聞記事でも紹介

今回、吉田さんを中心とした捜索プロジェクトをスタート。実際に浜名湖で戦車の捜索に挑みます。最初に聞き込み調査を行うと地元の方から「主人の父が、リアルタイムで戦車を沈めるのを見ていた」「鳥居の場所から奥へと入っていった」との証言が次々と集まり、地元ではかなり有名な話のようです。

  • プロの本気装備で挑む

    プロの本気装備で挑む

浜名湖でも戦車が沈んだと思われる場所は、水深が急に深くなるお椀のような地形とのこと。地元に伝わる目撃証言から、戦車は鳥居の手前から入水したと考えられ、斜面を下った湖底に眠っていると考えられています。

吉田さんは自ら潜水服に身を包み、湖底を調査することに。洞窟探検でも使われる長時間の水中探索が可能な特殊なダイビングスーツに身を包み、水陸両用の金属探知機を持って湖へと入っていきます。

  • ヘドロと空き缶が捜索を阻む

    ヘドロと空き缶が捜索を阻む

戦車が沈んでいると思われる湖底へと向かう吉田さん。しかし、湖底にはヘドロとカキ殻が一面に堆積しているうえに、巻き上げられた泥で視界はわずか2~3メートルしかないという過酷な状況です。金属探知機も作動させてみたものの、湖底に沈む大量の空き缶に反応してしまい、思うように捜索が進みません。

  • 砲身か!? と思われたものの、丸太と判明

    砲身か!? と思われたものの、丸太と判明

狭いエリアにもかかわらず、これまで誰にも発見できないのは、悪条件が重なりすぎているため。2日間にわたり湖にもぐっての捜索を行いますが、残念ながら戦車の発見には至りませんでした。

最新マシンが戦車の痕跡を捉える!

  • 推定世界初の最新マシン「ヘドロス」

    推定世界初の最新マシン「ヘドロス」

湖底に潜ってみて判明したのは、大量に堆積したヘドロが捜索を阻んでいるということ。戦車はヘドロの奥深くまで潜ってしまっており、人間の手による捜索は非常に困難であることが、今なお「幻の戦車」となっている理由と分かりました。

  • ヘドロの内部を画像分析する最新マシン「ヘドロス」

    ヘドロの内部を画像分析する最新マシン「ヘドロス」

そこで今回のプロジェクトでは「ヘドロの専門家」にも協力を依頼。名古屋大学客員教授の野口好夫さんが開発した、ヘドロの内部を画像分析する最新マシン「ヘドロス」の力を借りて、ヘドロ内部の調査に挑みます。

  • 何度も往復して痕跡を探し出す

    何度も往復して痕跡を探し出す

日本に2台しかない「ヘドロス」は、特殊な超音波でヘドロ内部の断面を撮影することができ、普段は行政のヘドロ調査で活躍。今回は浜名湖で戦車が眠っていると思われる湖底を何度も走らせ、1メートル間隔でヘドロ内部に埋まる戦車の痕跡を探します。

  • 幻の戦車の痕跡か!?

    幻の戦車の痕跡か!?

すると調査を始めることわずか30分、ヘドロの中にヘドロではない何かを発見! ほかの湖底部分とは異なる盛り上がり部分を発見します。まるで戦車のようにも見えるポイントを発見し、再度細かく調査。すると、別の角度から捉えた画像に「盛り上がった塊に砲身のような棒状のもの」が映し出されました。

  • 何かしらの塊がある可能性が高い

    何かしらの塊がある可能性が高い

野口教授によると、戦車と思しき盛り上がりの箇所には60センチ~100センチのヘドロが堆積しているとのこと。そのため今回の捜索プロジェクトでは湖底に再度潜っての調査が難しく、調査はいったんここで終了となりました。

いずれにしてもこの地点には、何かしらの塊があることは間違いないとのこと。浜名湖に眠る愛知の「幻の戦車」が見つかる日は遠くないかもしれません!

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