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千里中央公園
古くなった公園に再び賑わいを取り戻す試みが始まっています。大阪・千里ニュータウンの中心に位置する「千里中央公園」は、57年前に作られた市営公園です。利用者が減少していたこの公園が、いまでは賑わいを取り戻しつつあります。その仕掛け人は「H2Oリテイリング」です。
公園活性化の取り組み
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千里中央公園パークマネジメント
H2Oリテイリングは、千里中央公園の活性化を目的に「千里中央公園パークマネジメント」を設立。ローソンなど5つの企業から出資を受け、自治体から公園活性化を請け負いました。
公園を運営する豊中市に使用料を払い、一部エリアの使用権を取得。公園に人が集まれば集まるほど、駐車料金や店舗の売り上げが増える仕組みにしています。
地元の魅力を引き出すイベント
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マルシェ
マルシェや木登りイベントなど、地元の店舗を集めた催しを開催し、集客につなげています。もともと百貨店の催事に出店経験のある地元の店を多く誘致。H2Oならではのノウハウを活かしています。
アパレル企業と協力してアウトドア商品を販売・レンタル
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テントやイスをレンタル
公園管理事務所だった建物でアパレル企業「アーバンリサーチ」と協力し、アウトドア商品の販売やレンタルを行うなど、柔軟に収益化への工夫を続けています。豊中市公園みどり推進課の益住惣太郎さんは、行政にはない柔軟な発想が取り入れられているといいます。
長期的な地域活性化の狙い
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豊中市公園みどり推進課 益住惣太郎さん
豊中市公園みどり推進課 益住惣太郎さん:
「地域の人が持ち込んだ企画をその翌月には実施するという例もあります。企業ならではの柔軟な発想やイベントの実施などの企画が、行政にはない部分だと思います」
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視察相次ぐ
こうしたビジネスに、全国の自治体や企業、大学などからの視察が相次いでいます。
日本経済新聞社 大阪ビジネスグループ 安藤健太記者:
「H2Oは、鉄道事業から発展した小売業です。その地域を住みやすい町にすることで、一帯の住民の購買力を高めていく。(系列の)阪急阪神の百貨店やスーパーで買ってもらう。そうした好循環を作ることを狙っています」
子どもたちへの未来への期待
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千里中央公園パークマネジメント 杉本良平社長
千里中央公園パークマネジメント 杉本良平社長:
「根っこにあるものは少子高齢化です。収益のつながる先が10年後、20年後。いま、公園にきて楽しんでいる子どもたちが将来、我々の店舗で買い物をしてもらえるように、つながっていけばいいなと思います」
日本経済新聞社とTXN系列テレビ5局が共同で企画・取材する動画コンテンツ。躍動する地域経済と企業の取れたてニュースやトレンドを各地のリレー方式で全国に向けて発信しています。
テレビ愛知では中部圏の企業のユニークな取り組みを取材し、日経名古屋支社記者のコメントを交えて紹介します。
放送日時
平日夕方17時 報道番組「5時スタ」内コーナー
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