2017年に公開されたディズニー映画『モアナと伝説の海』待望の続編が、12月6日(金)に全国公開されます。前作に続き、主人公・モアナの日本版声優を務めた屋比久知奈(やびく・ともな)さんは、7年ぶりの続編でモアナとどのように向き合ったのか、お話を伺いました。(聞き手/テレビ愛知アナウンサー・上釜美憂)
目次
『モアナと伝説の海2』あらすじ
「アナと雪の女王」のディズニーが贈る、美しく神秘的な海を舞台にした感動のミュージカル・アドベンチャー。 海と特別な絆で結ばれた主人公・モアナは、すべての海をつなぐ1000年にひとりの“導く者”となり、 彼方の島にいる人々を探していた。ある日、人間を憎み世界を引き裂いた“嵐の神の伝説”を知ったモア ナは、その呪いを解くために、変幻自在な半神半人の英雄・マウイや新たな仲間と共に、世界を再び ひとつにする航海に繰り出す。「海の果ても、越えてゆこう」──たとえ、どんな運命が待ち受けて いても。
ご自身もファン!モアナと「また冒険をともにできるのは本当に幸せ」
――続編のオファーをもらったときの率直な感想は?
屋比久さん(以下、敬称略):「すごくうれしかったです。 私自身が『モアナと伝説の海』という作品のモアナというキャラクターのファンなので、そのモアナの冒険の続きがまた見られるんだという喜びがありました。同時に、私がまたモアナの声として、冒険をともにすることができるのは幸せなことだなと思って、本当にうれしかったです」
7年の経験を「自然な形でモアナに反映できたんじゃないかな」
――今回はどのような気持ちで、モアナに声を吹き込みましたか?
屋比久:「前作から7年経っていて、モアナの作品の世界も3年経っているので、どのように表現をしたら19歳になったモアナの成長が表現できるかなって、すごく考えたんです。でも、7年たって私自身いろんな経験をさせてもらって、自分が気づかないところできっと何か変化しているものもあるだろうし、歌っている声、歌い方とかもきっと変わっています。
それが自然な形で、3年経ったモアナのキャラクターに反映できるんじゃないか、気負わずに等身大のまま表現をしたほうが、モアナというキャラクターにも合っているだろう、と考えて。無駄に何かをやろうとしないように、気をつけていたかもしれないです」
――実際に収録を終えてみて、いかがでしたか?
屋比久:「ブースの中で初めて声を発した前作よりも、落ち着いて収録に臨めました。前作と同じ監督(デイブ・デリック・ジュニアさん)だったので、そこについて行けばいいんだ、という安心感もあって。ただ、ブースに入ったときに、不思議と当時の気持ちがよみがえってきました。私、変わってないなと思いながら、良い意味で緊張感を持って収録に臨んでいましたね。これまでの自分の経験を、自然な形で反映できたんじゃないかな、できていたらいいなと思っています」
注目ポイントは「胸が温かくなる妹シメアとのシーン」
――屋比久さんが特に注目してほしいポイントは何ですか?
屋比久:「モアナにシメアというかわいい妹ができて、彼女とのシーンはモアナの成長を感じられたシーンに注目してほしいです。シメアの存在があるからこそ、モアナが乗り越えられた壁があると思うんです。全部のシーンが大切ですが、特にシメアとのシーンは印象に残っていて、胸が温かくなりますね」
――そして今回の大きな見どころになっている歌。屋比久さんの力強くて芯がある歌声には、不安や切なさなどの心情も繊細に表現されていると感じました。どんなことを意識して歌っていますか?
屋比久:「この7年、私はミュージカルに出演させていただくことが多かったので、その中で得た技術や課題として向き合ってきたことを、今回『ビヨンド ~越えてゆこう~』に注ぎ込みました。『ビヨンド ~越えてゆこう~』はとても魅力的な曲で、アメリカのオリジナル版声優、アウリイ・クラヴァーリョさんの歌声がとても素敵なんです。彼女の表現に加えて、日本語だからこそできる表現がきっとあるはずだと思って、できるだけ繊細に積み重ねることを意識しながら歌っていました」
キャラクターへの共感や楽曲、映像美で「改めてこの作品が大好きに」
――最後に視聴者へメッセージをお願いします。
屋比久:「モアナというキャラクターに大切なものができて、愛する人がいて、自分が乗り越えてきた経験があって。それによってできたプライドもある。そんなモアナだからこそ感じる不安や葛藤のその先に、一歩踏み出しています。きっと、いろいろな人が共感できるような葛藤が描かれている作品です。
モアナの明るくて一生懸命で、みんなが笑顔に前向きになれるようなキャラクター、勇気を持って踏み出していく姿はきっと皆さんの心に残ります。明日からまた頑張ってみようと、前向きな気持ちで映画館を後にするような作品になっています。
それに今作に彩りを与えるたくさんの楽しい楽曲と、圧巻の映像美。私自身もこの作品が改めて好きになりました! 皆さまの元気をチャージできる作品に仕上がっているので、劇場の大画面で楽しんでもらえたらうれしいです」
この記事をシェアする