もはや芸術!食品サンプル「いわさき」の若き天才職人 細部までこだわる驚きの技術

工場へ行こう III AMAZING FACTORY

  • 巨大海鮮タワー

大迫力の「巨大海鮮タワー」や何段も重ねた「ハンバーガータワー」…これらはイベントなどで使われる“魅せる食品サンプル”。業界のトップランナー「いわさき」(大阪市東住吉区)では、多くの人に興味を持ってもらい、その可能性を広げるため、あえて実在しない“驚きの作品”を制作している。

芸術作品!?「見せる」から「魅せる」へ!

  • 職人たちが趣向を凝らした斬新な作品に挑む

日本で初めて食品サンプルを事業化した「いわさき」は、年に1回、常識にとらわれない“魅せるサンプル”の社内コンペを実施。職人たちが趣向を凝らした斬新な作品に挑み、その腕を競い合う。
今回は、「いわさき 京都工場」(京都市南区)で働く若き天才職人を紹介!

  • 2024年の社内コンペで金賞を受賞

若きエース職人の1人目は、2024年の社内コンペで金賞を勝ち取った内藤 剛さん。パイナップルを木づちで割った様子をダイナミックに表現した。

 

  • 内藤さんと北出さん

取締役の北出真司さんは、「彼は材料の知識も豊富。いろいろなことにチャレンジをする。『内藤君の作品だな』と見ただけでわかる。それだけ躍動感のある作品を作っている」と評価する。

  • 「焼きそば」のサンプル作り

そんな内藤さんに「焼きそば」のサンプル作りを見せてもらう。まずは麺づくりで、ボウルに白い樹脂を搾ってためていく。洗剤が入った水が樹脂のくっつきを防いでくれるそう。

固まった麺を鉄板や宙に浮いたヘラ(接着剤と針金で固定)に盛り付け、ニンジンなどの具材を置いていく。調理のワンシーンを切り取ろうというのだ。

お次はソースを全体に塗っていく。最初から麺をソースの色にした方が早いように感じるが、調理中の様子を再現するため、あえてソースが絡まっていない部分と絡まった部分を作る。さらに、より“しずる感”や“実物感”を演出するため、鉄板についたソースに熱風器を近づけてコゲを再現。これぞ、リアルの追求!

  • ソースのコゲまでリアルに再現!

「お皿で出されるより臨場感があっておいしそう。その瞬間を切り取ってみたかった」(内藤さん)。

もう1人の若手実力派は、京都工場の主任に上り詰めた永濵 沙さん(30)。「元々モノづくり系の仕事をしたいと思っていた」と話す。

  • 樹脂をわらび餅の色に着色

今回永濵さんが作るのは「わらび餅の持ち上げ」。まずは、樹脂をわらび餅の色に着色する。色合いこそこだわりのポイントで、微妙な調整を繰り返すととろみが増し、わらび餅そのものに。

  • 樹脂は空気に触れると固まる

とろとろの液体を容器に移し、きな粉に見立てた粉末をふりかけ、スプーンで一気に持ち上げる。樹脂は空気に触れると固まるため、そのままの体勢をキープ。しばらくして永濵さんが手を離すと、食べる直前を切り取った作品が出来上がった。

最後に永濵さんは「中に針金を入れると見える可能性もあるので、より自然にできる方法がこれ。できるだけ本物の一番おいしいタイミングを見て、それをどう表現できるか考えながらご飯を食べている」と、制作秘話を明かした。

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