森繁和×辻発彦 2011年「中日ドラゴンズ」逆転優勝&激闘!日本シリーズの舞台裏

ドラゴンズ

2010年と2011年に2年連続でリーグ優勝を果たし、日本シリーズで激戦を繰り広げた中日ドラゴンズ。コーチとして落合博満監督を支えた森繁和と辻発彦が、激戦の日々を振り返る!

大味すぎた…2010年の日本シリーズを振り返る

千葉ロッテと対戦し、3試合が延長戦となり1試合は引き分けで第7戦までもつれ込んだ2010年の日本シリーズ。試合時間も長く、引き分けに終わった第6戦は5時間半を超えた。

「このシリーズは長いというイメージしかない」と辻が言えば、森も「これだけ延長延長というのは、記憶にないもんな」と話す。
この年のドラゴンズは、2勝4敗1分で日本一を逃した。ナゴヤドームでの第7戦は延長12回表、浅尾拓也が岡田幸文に3塁打を打たれ、7-8で敗れた。
「岡田に前進守備の右中間を抜かれた。未だに残ってますよ」と、辻は悔しい負けを思い返す。森も「浅尾に『代える』と言っても『嫌だ、投げる!』と聞かなかった。あと寒かった」と、当時の裏話を告白。

各試合のスコアを見た2人は、「日本シリーズにしては大味すぎますよね」「接戦にはなってるけど…打ち合いだもんな」「‘11年とは違いますね。こういう戦いをしたらダメですよね」「だから負けたんじゃない? 中日のやる手法じゃないよな」と総括した。

2011年の日本シリーズを振り返る

「‘11年に落とした時の方が、悔しかったな」「悔しかったですね~」と、お次は2011年の日本シリーズの話に。
2011年9月22日に落合博満監督が退任を発表。そこからドラゴンズは大逆転を遂げ、見事リーグ優勝を勝ち取った。日本シリーズでは、ソフトバンクと対戦することに。
この年も第7戦までもつれ込むが、3勝4敗で日本一を逃す。中日が勝った3試合は、すべて敵地で2-1のスコアだった。

  • 第4戦、ノーアウト満塁で無得点に終わった6回裏の攻撃

森は第4戦、ノーアウト満塁で無得点に終わった6回裏の攻撃を思い出す。先頭打者の森野将彦が安打、続くトニ・ブランコが2塁打、和田一浩が四球でノーアウト満塁。しかし、この場面で登板した森福允彦に、代打の小池正晃が三振。平田良介、谷繁元信も打ち取られてしまう。ここで得点していれば、この試合はおろか、日本一になっていた可能性も。「勝てたといつも言ってるんだよ」と森。

2011年は、首位ヤクルトと最大10ゲーム差からの奇跡的なリーグ優勝だった。そのため日本シリーズでの誤算もあったようで、森は「あの時、(ジョエル・)グスマンを帰しちゃったんだよ、ドミニカに。日本シリーズにはもう出られないと思って。日本シリーズにいたら、右の代打で使えたなって話はしてたんだよ」と回顧する。

落合体制最後の試合…チームの熱気がすごかった

  • チームの熱気を思い返す森

2011年日本シリーズ第7戦は、落合体制最後の試合でもあった。「戦う前から監督もコーチもユニフォームを脱ぐと決まっている戦いなんて、前代未聞でしょう」と辻。森もチームの熱気を思い返す。
「意地でも優勝しようと言ってましたもんね。俺らはユニフォーム脱ぐけど、最後に…っていう気持ちでやった」(辻)、「それでも、最後は及ばなかったな…」と森。それだけの思いを抱いて戦っても負けてしまう…プロ野球とは厳しい勝負の世界なのだ。

 第7戦のポイントは、5回表の攻撃。「2-0で負けてて、5回にノーアウトで一塁ランナー平田、バッター藤井淳志でエンドランですよ」と辻。しかし、これが失敗に終わる。
「あれ、サインミス?」と森が聞くと、「そう。藤井が打たなくて、(平田が)盗塁してアウト。俺、サイン間違えたかなと思いながら(笑)。平田は走ってるから」と辻。当時の裏話を赤裸々に明かす場面も。

5月の時点で後半の展開を読んでいた落合監督

最後は、2011年のリーグ優勝を振り返ることに。あの逆転優勝は、落合監督退任をめぐる一連の出来事で、チーム一同の気持ちにも変化があったという。
「東京ドームでジャイアンツに負けた時、(首位と)ゲーム差が7、8ゲーム離れてて、その負けで一気に10ゲームぐらいになって…。ヤクルトが首位だった」と森。
そんな中、起きたのが“ガッツポーズ事件”。当時の球団幹部が、ドラゴンズの敗戦にガッツポーズをしていたという報道が出たのだ。
「そんな話が落合さんの耳に入って、それから本当に“落合監督辞任”と出た。辞めろと言われたら辞める。でも、俺たちはまだ試合が残ってるから」と、森は当時の思いを語る。

あの時、チーム全員が結束を深めて優勝をもぎ取ろうとした。ドラゴンズは激しく追い上げ、首位に肉薄。ペナントレース終盤の首位争いは、ヤクルトとの残り試合数もカギとなった。
この年は東日本大震災の影響で開幕が延び、雨流れもあって試合がずれ込んだ。終盤は、ナゴヤドームでのヤクルト戦が続くという巡り合わせに。
辻は「7試合のうち1試合しか負けなかった」と、ヤクルトとの連戦を振り返る。さらに辻は、5月の時点で後半の展開を読んでいた落合監督の慧眼についてもこんなコメントを。
「落合さんが『絶対ヤマが来るから』って。本当にそういう風になったからビックリした。ペナントレース終盤は、見事にヤクルトとばかり試合してましたもん。全部ホームだったから、それも大きかった。神宮じゃ勝てなかったですからね」。森も「勝てない勝てない。いつもフェンスからヤジられながら…」と神宮での思い出を語り、「嫌な思いをして球場を後にしていましたからね」と笑う辻。

2010年と2011年、熱戦の表と裏で繰り広げられたさまざまなドラマを、改めてかみしめる2人だった。

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