6月7日、8日の2日間、東京は八王子市の「東京たま未来メッセ」で開催された模型の大型展示会「八展」のレポートをお届けしていきます。今回はキャラクターモデル中心の展示が並ぶ中でもひときわ異彩を放ち関心を集めていた、スケールモデル作品をピックアップしていきましょう。
「八展」とは?
かつて八王子市で模型店を営んでいたファイナルステージが主催する模型展示会。初開催は2015年。当時は主要都市以外で模型展示会が催されることが少なかったため、気軽に自分の作った作品を色んな人に直接見てもらえる機会をつくり、模型趣味の魅力を広く発信することが開催のきっかけだったそう。規模は年々拡大し、2025年は過去最大の1200平米という規模で催されました。
初代から最新型まで、日本のモータリゼーションを体現する1台
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「モーターショーにて」製作/しの吉郎左衛ェ門之条 宗近
珍しいスケールだからこそ組み合わせることができた1/10の女性フィギュアとバイク模型のコラボレーション。フィギュアは『お兄ちゃんはおしまい』の主人公・緒山まひろのバニーVer.でコンパニオンとして配置し、ハセガワからリリースされているBMW R75/5に添えられていました。BMW R75/5は古いキットで製作難易度が高いですが、配線が施されたりスポークも貼り替えられたりと、妥協のないていねいな仕上げが見て取れました。
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「1/24 Time machine DeLorean」製作/でんし
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情報量の多いバックアングル
アオシマ製1/24デロリアンを仕上げた作品。デロリアンは映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でおなじみの自動車型タイムマシーン。作品はPart 1での姿を再現しており、別売りのアップデートパーツとの組み合わせでもハイディテールな姿にすることができますが、さらに配線を組み込んでより情報量の多い姿を追求しています。
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「紙スター・デストロイヤー」製作/EFINK
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圧巻の情報量!
『スター・ウォーズ』シリーズに登場する宇宙戦艦スター・デストロイヤーを、紙とスチレンペーパーだけで作り上げたという意欲作。スター・デストロイヤーならではのヤジリのようなフォルム、パネルラインの綿密さ、砲台もしっかり作られているなど、とにかく作り込みの凄さを目の当たりにできる作品でした。
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「アイスブレイク 軽巡 多摩 1942」製作/垂水政憲(模型製作工房 聖蹟)
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手すりや張り線の追加、艦載機やボートなどの小物だけでなくドラム缶や木材を追加し、1/700スケールとは思えない情報量に
1944年のレイテ沖海戦まで活躍した軽巡洋艦 多摩を使った作品。1942年の北方海域哨戒活動での姿をテーマにジオラマに仕立てています。多摩本体には北方迷彩を施し、土台となる海上には本物のガラスによる偶然の波紋を活用した流氷をあしらうなど、随所にさまざまな工夫が凝らされていました。
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軍艦の解説付きという親切な展示方法にも注目
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「第一潜水隊 集結!!」製作/垂水政憲(模型製作工房 聖蹟)
日本海軍の潜水艦伊13、伊14、伊400、伊401は南西諸島に停泊しているシーンをジオラマ化。戦場から離れた一時の休息を強調するために、船上には洗濯物などをあしらい、浜辺に水上機を係留させるなどの状況づくりが行われています。波打ち際から徐々に暗くなっていく海の雰囲気や、軍艦に当たる波の表現など臨場感のある作り込みも印象的でした。
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「昭和の名優」製作/内山 聖司
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朽ちた車体の上で佇む猫の姿を発見
『ALWAYS 三丁目の夕日』や『稲村ジェーン』など、その魅力的なデザインで映画にもたびたび登場するダイハツ・ミゼットを使ったビネット作品。キットはマイクロエース製1/32ミゼット。模型になると実車よりも全体の雰囲気を見ることができ、ミゼットがどんな姿でも映えるフォトジェニックな存在であることがよくわかります。
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「獅木菟」製作/ま
徹底した取材をもとにリアルな生き物造形を生み出しているSHINZEN造形研究所によるワシミミズク「獅木菟-Shizuku-」を仕上げた作品。筆塗り仕上げでワシミミズクの複雑な色合いを表現。瞳にはUVレジンを流し込んで、塗装だけでは補えないワシミミズクならではの眼光の強さを強調しています。
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「半魚人の逆襲」製作/フォレスト
1954年に公開されたSFホラー映画『大アマゾンの半魚人』の続編である『半魚人の逆襲』(1955年公開)に登場する半魚人ギルマンを再現したプラキットを仕上げたもの。光沢感のある仕上げにすることで独特なヌメヌメ感を表現。土台にあしらわれている魚の仕上げもきっちり行われていました。
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